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サービスの基本を振り返ることがアイデアのきっかけになるような気がした。 フィリップ・コトラー ケビン・レーン・ケラー/コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント第12版 第13章:サービスの設計とマネジメント

有形製品の差別化が困難になってくると、
企業はサービスによる差別化を志向する。

この章はそんなサービスの設計にまつわるお話。
自分の仕事はどちらかというとサービスよりなので、
腑に落ちることは多かったが、実際にうまくやるのは本当に難しい。

定期的に基本に立ち返ることで、アイデアのきっかけにはなる気がした。

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版

  • 作者: フィリップ・コトラー,ケビン・レーンケラー,恩藏直人,月谷真紀
  • 出版社/メーカー: Pearson Education Japan for JP
  • 発売日: 2008/04/02
  • メディア: ハードカバー
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サービスの特性

改めてサービスの特性を整理してみると面白い。

無形性
サービスは購入前に見ることも味わうこともできない。
根本的に不確実性を持っている。
この不確実性を減らそうとして、買い手は品質のエビデンスを探し求める。
製品のマーケターは抽象的なアイデアを付加することを求められ、
サービスのマーケターは抽象的な提供物に、目に見えるエビデンスと
イメージを付加することが求められる。

不可分性
サービスでは一般的に生産と消費が同時に行われる。
提供者自身もサービスの一部であり、
サービスが提供される場には顧客も必ず存在している。

変動制
サービスは誰が、いつ、どこで提供するかに依存するため、
非常に変動性が高い。
ゆえに、サービスの質の均一化は重要な課題。
教育やマニュアルによる標準化が非常に重要。

消滅性
サービスは蓄えておくことができない。
需要が一定であればいいが、需要が変動すると問題が生じる。
ピークとオフピークの差が大きければ大きいほど、無駄が生じる。
需要のコントロール方法としては、
オフ・ピークの価格を下げ、ピーク時から需要をシフトさせる方法、
オフ・ピーク自体の需要を創出し、ピーク時との差を縮める方法、(朝マックはこの発想らしい)
補完サービスを用意し待ち時間に別のサービスを提供する、
予約制にして需要レベルをコントロールする。


顧客とのリレーションシップ

顧客は平等ではなくなっている。
CRMでは上顧客には特別なサービスを提供する、という考え方。
顧客サービスは民主主義から実力主義へ転換している。
これは一方で、顧客が以前よりも価格を重視し、
ロイヤルティが低くなったことによる利益マージンの減少に対応するものだともいえる。


顧客の苦情処理

顧客の不満調査によると、顧客の25%が購入したものに不満を感じているが、苦情を言うのはわずか5%に過ぎない。残りの95%はわざわざ苦情を言うほどのことでもないと思っているか、苦情を申し立てる方法や、誰に対して言えばいいのかがわからないのである。
P.520

平均して満足した顧客は製品サービスが良かったということを3人に話すが、不満のある顧客は11人に不平をもらす。それを聞いた人がさらに別の人に話していくと、悪いクチコミを耳にする人の数は飛躍的に増えていくことになる。
P.521

コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版

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