古代から、相対性理論まで、人類はいかに観察し、いかに考え、
宇宙論を形成してきたのか、その歴史を丁寧にひも解く著作。
観察から得られる事実とロジックの積み重ねで、
宇宙を構成していく過程は、目眩がするほど深遠な試み。
- 作者: サイモン・シン,青木薫
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/06/22
- メディア: 単行本
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常識は偏見の寄せ集め
アインシュタインは常識というものを厳しく批判し、「十八歳までに身につけた偏見の寄せ集め」だと言った。
P.34
確かに発想を縛る既成概念に過ぎないのかも。
いかに自由に発想するのかが大切なのだけど、知識は時にそれを邪魔する。
オッカムの剃刀
オッカムのウィリアムが提唱した考え方。
2つの競合する理論があった時はよりシンプルなものの方が正しい可能性が高い、というもの。
アビナッシュ・コーシックのブログのタイトルもこれだったな。
地球の軌道は楕円軌道
短軸と長軸の長さの比が、円だと1.0なのだが、
地球の軌道は0.99986らしい。
そりゃ、なかなか気づけないよな。。
ほぼ、円だもの。
ティコ・ブラーエの観測結果を用いて、ケプラーがこれに気づいた改良をすることで、
コペルニクスの太陽中心モデルの精度が上がった。
時間の流れが違う
時間は絶対的で規則正しく、いつでもどこでも誰にとっても同じだと考えられていたのである。これに対してアインシュタインは「ノー」と言った。時間は伸びたり縮んだりし、人それぞれにとって流れ方が異なり、あなたの時間と私の時間は違う。
P.128
まったくもって物凄いことなんだけど、頭がこんがらがる話。
ロジックを突き詰めていくとここまで至れるのね、というのは驚く。
文明の定義
文明に対する最高の定義は、文明人は万人にとっての最善をなす、というもの。それに対して野蛮人は、己一人にとっての最善をなす。文明とは、人間の身勝手さに対抗するための、巨大な相互保険会社のようなものである。
P.245
- 作者: サイモン・シン,青木薫
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