学びや思いつきを記録する、超要約ノート

国内MBA2013年入学、2015年無事卒業!読んだ本、記事、などの読書ノート。 忘れないために超要約整理。そんな記録。

資源ベース理論に立脚した経営戦略の教科書。デビッド J.コリス シンシア A.モンゴメリー/資源ベースの経営戦略論

ビジネススクールの教科書として書かれた本には良書が多い。
本書は訳文もこなれていて、各章が理論と実践のパートに
分かれているという構成も読みやすい。

企業の競争優位は、企業が保有する模倣困難な資源によって形成される! ジェイ B・バーニー/企業戦略論 上 - 学びや思いつきを記録する、超要約ノート

↑バーニーの所でも書いたけど、
戦略論はざっくり2つの考え方がある。
ポーターに代表されるポジショニング派とバーニーなどの資源ベース派。
で、この本は資源ベース派の考え方に基づいて書かれた教科書で、
資源ベースの考え方を概観するにはピッタリの1冊。
そこらへんは教科書として書かれているから、よくまとまってる。

資源ベースの経営戦略論

資源ベースの経営戦略論



ビジョンとドメイン

成功している企業はビジョンを持っている。
そして、その実現のために長期にわたり集中している。

首尾一貫したビジョンを明確にする能力は、
その企業が企業戦略w持っていることの重要な指標である。
P.13

目的地を知らない人はついたところが目的地になってしまう。
ビジネススクールでもビジョンが重要ってのは何度か出てくる。
個人的にはビジョンに共感して働いている感覚を持ったことがないので、
いまいち実感できてないのだけど・・・

また、ビジョンは広義のドメイン(=事業領域)を定める。
ドメインの決定は企業の境界を定めることであり、
どの事業分野に参入しないかを決定するもの。


企業優位のチェック項目

企業優位を獲得しえているかどうかについてのチェック項目。

①その事業を所有することによって、企業内のほかの事業でベネフィットを創出しているか?
②その事業から創出されるベネフィットは、(その事業を所有することから生じる)企業の本社費用よりも大きいか?
③企業がその事業から創出するベネフィットは、その事業をほかの企業が所有した場合や現在とは異なるガバナンス形態を採用した場合を上回るか?
P.19-P.20

③が結構厳しいよなぁ、と思う。
でも経済学的な考え方だと、ほかの企業の方がうまくやれるんならそっちがやるべき。
その方が社会的な効用が最大化されるだろうから。


資源ベースと言っても、資源持ってるだけじゃだめ

価値のある資源を持っていても、効果的な製品市場戦略に用いられて初めて利益を生む。
強みを活かし、弱みを最小化するようなポジショニングを取るという伝統的な戦略策定は、
競争優位を実現するためには依然として重要ということは認めている。

なので、ポジショニングVS資源ベースという単純な二項対立ではない。


模倣困難性のポイント

物理的なユニークさは模倣困難性に繋がる。例えば土地とか採掘権といったものは、
物理的に複製ができない資源なので模倣困難性に直接繋がる。

また、時間の経過と共に形成され、そのスピードを速めることが
困難な資源には経路依存性がある。これも模倣には時間がかかる。

因果関係の不明瞭性は、模倣者が、いったい何が本当に価値ある資源なのか解明できない、
もしくは複製するための正確な方法がわからないというパターン。
組織のケイパビリティも因果関係が不明瞭な資源として存在する。


従業員は借りている資源

従業員が最も価値のある資源だという言説があるけれど、
奴隷制でもない限り、人は企業が所有するものではなくて、
借りている資源に過ぎない。

人はいつでもやめることができるし、自身の雇用契約に関して交渉することができる。


企業の競争優位は加重平均

資源の価値の加重平均によって最終的な企業優位が決まる。
つまり、1つの資源だけ突出していても後がすべてボロボロだと勝てない。


アンブレラ・ブランディング

複数の製品に同一のブランド名をつけること。
各製品の品質保証の費用を抑えることができ、
顧客に強力なメッセージを送ることができる。
これは、典型的な範囲のベネフィット。


経営資源があるがゆえのマイナス

経営資源は、企業が優位な立場にあるときは企業を競争から保護するが、
現行の戦略が脅威に直面すると、企業の反応能力を抑制することがある。
組織的資源や仕組みが出来上がるとそこから変化することは難しく、
資源が変化を妨げる側面があるということ。
変化には慣性が働くから、そんなにすぐに切り替えられるわけじゃない。


買収の利点

既存企業を買収することによって、企業は参入した業界での存在を確立する。もしくは所有していなかった資源を自ら開発するために時間をかける必要が無くなる。
P.151

どの資源が欲しくて買ったのか、買った後それを活かしているのか、
検証しないといかんな。


ディズニー社の王冠の宝石

事業部間の調整が行われているのはマーケティングのみ。
プロモーションにおける事業部間のコンフリクトを調整するために、
マーケティングカレンダーが用いられている。


デシジョングリッド

マッキンゼーが作ったらしいが、
誰が意思決定にどのレベルで関わるのかをまとめた表。

権限が明確になって非常にわかりやすい。
これ初めて見たんだけど、組織内の役割と権限を明確化するのに役に立ちそう。

資源ベースの経営戦略論

資源ベースの経営戦略論