たまにテレビに出ていたりもするマーケティングの先生。
本からもなんか商売上手な感じがする。
ちょうど一般受けするようなボリュームとわかりやすさにまとめている感じ。
本当に基本中の基本なので、さーっと読んでマーケティングの
色々な概念の概観を得るのにはいいかも。
あまりにも一般論過ぎて物足りなさを感じるかもしれないが、
まぁ、基本の本なのだから致し方ない。
- 作者: 野口智雄
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 単行本
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デ・マーケティング
①一般的デ・マーケティング たとえば過剰人気の美術館が美術品の破損を避けるため入場者数を制限するというように、組織が自己の製品の全体的な需要を減少させたいときに実行されるマーケティングです。
わが国でも、京都の古寺で拝観者を制限するために、あえて高い拝観料を設定したところがあります。
②選択的デ・マーケティング たとえばディスコで男性の入場料を高めたり、複数の男性だけで来店する場合には入場を断るというように、ある特定の客層の需要を減少させるマーケティングです。
③表面的デ・マーケティング わざと生産量を制限したり、販路を閉じて入手しにくくして、欲望を煽り、需要の増加を狙うマーケティングです。これは上の2つと異なり、需要の減少が目的なのではなく、故意に製品の希少性を高めることによって製品の価値を高め、最終的に高イメージで製品の販売を行なおうとするマーケティング戦術です。
P.26
なかなか必要がないので、デ・マーケティングに関してはほとんど知らない。
これを読んだ一番の収穫はデ・マーケ的な発想や可能性を思い出せたことかもしれない。
流通の法則
①取引総数最小化の原理 右上図のように、生産者が3人、小売業者が5人いる場合を考えてみましょう。個々の小売業者がすべての生産者の製品を品揃えしたいと考えた場合、卸売業者がいなければ、3 ×5 =15 回の直接取引が必要になります。
しかしながら、中間に卸売業者が大れば、3+5=8回の取引で済むのです。この「取引」という行為は、電話で注文をしたり、交渉したり、代金の回収を行なったりといったコストのかかる業務です。
P.134
卸が役に立つ理屈。
もう1つ、不確実性プールの原理は在庫を各小売りが全部持つのではなくて、
集中的に管理する場所があって、そこから小売りに配分する方が効率的という話。
どちらにせよ卸の存在は理論的に有益であることが証明されている。
が、ITの進化でこの原理が壊れてきているのだろう。
在庫管理も取引も、オートメーション化することが可能な時代。
そうなると取引総数を最小化する必要もなくなるし、在庫は自らが管理すればよいだけの話になる。
これから益々流通革命が進んでいくと思うが、
根本的な原理が崩壊しているのだから、致し方ない。
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