守り人シリーズや獣の奏者など超良質な物語を紡ぐ著者の最新作。
執筆依頼から数えると10年がかりで書き上げたらしい。
物語を紡ぐということは本当に大変なことよ、と思いつつ、
そういったものが読めることに感謝しなければ。
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/09/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/09/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (6件) を見る
上橋さんの描く世界
機械文明や西洋的な科学が無くて、多民族で、信仰も生活に根付いている。
自然への畏怖があって、人々は慎ましく、たくましく生きている、そんな世界。
ファンタジーなのだけど、描かれる世界は地に足の着いた地味な世界。
夢と魔法の活劇を求める人には向いていないかもしれないが、
ファンタジーとはそういうものばかりではない、ということ。
テーマは医学、生きること。
死に至る疫病、その予防と治療はこの物語の重要な要素。
そういう意味で、今はとてもタイムリー。
子供も予防接種とかの仕組みが何となく理解できるんじゃないだろうか。
物語の主題は生きることであり死ぬこと。
鹿の王と蛮勇の違い、才能の残酷さは考えさせられる。
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/09/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (7件) を見る
- 作者: 上橋菜穂子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2014/09/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (6件) を見る