理論だけ知っていても役に立たない。
ビジネスの現場でそれを活用して闘うことができるのか。
頭でっかちなMBAほど使い物にならない人材はいない。
本書は著者の実体験を下に、どのように実践して行ったのかが辿れる物語。
いつの時代も「優れた戦略」は「優れたりリーダーシップ」と結びついてこそ、初めて大きな効果を生むからである。企業参謀は自ら銃をとり前線に立ち、逆に、前線にいるマネジャーは、自ら戦略参謀になることが求められている。そこで問われるのは、あなた自身の実戦性、つまり戦場で「理論」と「実行」を結合できるかである。果たしてあなたは、実戦的「戦略プロフェッショナル」になることができるだろうか。
P.55
自分ならどういった判断を下すか、何を調べさせるのか、
この本丸ごと一冊、自分のことだと思って考えながら読むと学びが多いはず。
戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ (日経ビジネス人文庫)
- 作者: 三枝匡
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2002/09
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- 作者: 三枝匡
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/06/28
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トップダウンとボトムアップ
個人の闊達さを優先しすぎると、組織はパラパラ病、チマチマ病に陥り、会社全体の戦略的束ねは見失われかねない。しかし会社がトップダウンの戦略的束ねを長期に徹底させ過ぎると、いずれ個人はトップが打ち出す戦略に盲従するだけとなり、かえって組織の闊達さは失われかねない。
P.282
この塩梅が難しい。
どちらに振ってもついて来れない人が出るしな。
国力もまた人材?
米国は、「創造的頭脳業種」と「優秀なプロフェッショナル育成」の二つを組み合わせて実現することに成功した。その二つを結びつける接着剤として、良くも悪くも強烈な「金銭的インセンティブ」という第三の要素が機能している。その仕掛けによって米国は、弱体化した伝統的業種の代わりに先端分野における世界的優位性を実現し、九〇年代に米国経済は元気を取り戻すに至るのである。
P.289
まぁ、たしかに製造業がぼこぼこにされた後の復活劇は、
頭脳業種とプロフェッショナルの組み合わせなのかも。
日本ももっとこういう人材を育てないと勝てないのかもしれん。
とはいえ1人では生きてけない訳で・・・
リスクのある仕事には必ず「死の谷」が濳んでいる。その死の谷にもいろいろな種類がある。
私はその一つに落ちた。この会社での仕事が最後にどのような結末に至ったかは、私は長い年月、悔しくて、人に話すことができなかった。
二〇年以上が経過し、本書に収録する別稿DIAMONDハーバードービジネス・レビュー誌のインタビュー記事で、私は初めてそのことを語った。戦略プロフェッショナルを志向していた私の弱みは、一貫して人間系だった。
P.311
生々しい話だけどこれが現実なんだろうな。
どんなに優秀でも足元をすくわれることはある。
人間関係ってのは難しいもんだな。
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