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学びや思いつきを記録する、超要約ノート

国内MBA2013年入学、2015年無事卒業!読んだ本、記事、などの読書ノート。 忘れないために超要約整理。そんな記録。

消費者行動論の教科書。事例が新しくて読み物としても楽しい! マイケル・R・ソロモン/ソロモン 消費者行動論 上

MBA マーケティング

消費者行動論の世界的権威によるテキスト。
3分冊になっていて、その上巻がこれ。
平易な文章で書かれていて、事例も豊富なので楽しく読める。

ソロモン 消費者行動論 [上]

ソロモン 消費者行動論 [上]


パレートの法則

2:8の理論、としてよく知られているけど、
実際調べてみるともっと少数に大きな売上が支えられている。
そのロイヤルカスタマーを特定し、維持していくこと。
行動パターンを分析し、ロイヤル候補をいち早く見つけ出すこと、などは
とっても大切なことだよなぁ。

ブランドへのロイヤルティを築くことは,非常に賢いマーケティング戦略の1つである.
そのため,企業は最も忠実な顧客やヘビーユーザー(heavy users) を
明らかにするために市場の細分化を試みる.
そこでマーケターが経験則として用いるのが80対20の法則(80/20 rule) で,
これは20%のユーザーが売上の80%を占めるという法則のことをいう.
このガイドラインはたいていの場合にうまく機能するが,
ときにはこの20%という数字でさえ大きすぎることもある.
最近,実施された5,400万人の買い物客を対象にした調査によれば,
わずか2.5%の消費者が平均的な一般消費者向け製品ブランドの
売上の80%を占めていた.サントリーのBOSSのような缶コーヒーは
働く男性が圧倒的なヘビーユーザーである.
アメリカのバドワイザーの売上の80%を占めるビール愛飲者の
1.2%は,このビールに年問170ドルを消費する.
ある研究者が調べた1,364 のブランドのうち,
10以上の顧客が売上の80%を占めていたのは,わずか25のブランドだけだった.
アメリカのファストフード業界では,
ヘビーユーザー(体重の重いユーザーというダジャレではない)は,
客の5人に1人だけだが,彼らはファストフード店の
利用回数全体の60%を占めるという.
タコベル(Taco Bell)の「チャルーパ」というメニューは,
ゴルディータ(タコス生地)に具を詰めたタコスの高カロリーな
揚げ物バージョンだが.ヘビーユーザーの好みに合わせて開発されたものだ.
P.9

製品の価値

製品の価値は機能的なものに限られない。
情緒的な価値も多分にあるだろう。
何であるかではなく何を意味するか、これはとても重要。
そしてプライシングは価値に対して行われる。
決して原価に対して行われるのではないってのも肝に銘じておきたい。

気味の悪い小さなヒヨコの菓子への執着は,
現代的な消費者行動の基本原則の1つを端的に示している.
つまり,「消費者はそれが何であるかではなく,
何を意味するかによって製品を買うことがある」ということだ.
この原則は,製品の基本的機能が重要ではないという意味ではなく,
製品が私たちの生活の中で果たす役割は,
機能を超えた価値を持つということを意味する.
製品に深い意味を持たせれば,同じような製品やサービスとの差別化を図れるかもしれない.
P.16

人は印象に支配される

音の響きから価格の印象も変わるってのは凄いね。

消費者は「K」(ケロッグ)や「P」(ペプシ)のような
硬子音で始まるブランドネームを覚えやすい.
また,私たちは特定の母音と子音を大きさの連想に関連づける傾向がある.
ある研究では,小さい印象をもたらす発音を含む
値下げ価格を黙読すると,その価格の印象が小さくなり,
その結果,基準価格に比べて大いに値引きされたと
感じるようになる一方,大きい印象をもたらす発音を含む
値下げ価格を黙読した場合は,値引き感が薄れることが示された.
P.66

触ることで愛着がぐんと上がるって話。
こういう学術的な研究をちゃんと商売に
活用できるってのが面白い。

マグカップを30秒ほど触っただけで,
それに対する愛着度がぐんと上がることが分かったのである.
こうした接触から生まれる親しみの感情が,支払い意向額を押し上げる.
イギリスの食料雑貨店チェーンである「アズダ」は,
店内に置いてある数種類のブランドのトイレットペーパーを
包装から出して,買い物客が触って質感を比べられるようにした.
その結果,当該ブランドの売上げが急増し,
その製品の棚スペースを1.5倍に増やしたという.
P.67

パッケージデザインにも科学が。
左にあるものは右にあるものよりも軽く見える!

フレームの下の方に製品の画像があると,
上のほうに画像があるときより重量があると感じる.
さらに,フレームの右側にあるものは,左にあるものより重く見える.
この解釈は,てこの原理についての直感から生じるものだ.
私たちは,てこの支点から遠くにあるものほど,
それを持ち上げるのが難しくなることを知っている.
人は左から右に向かって文字を読むため,左側が自然に視覚的な支点となり,
したがって右側にあるものの方が重いと認識するのである.
製造業者はこの「パッケージの図式」を頭に入れておけば,
良くも悪くもパッケージの中身についての
消費者の評価に影響を与えられるかもしれない.
例えば,ダイエット食品の開発担当者なら,
買い物客が製品を軽いと感じることを望むだろう.
P.88

短期記憶の限界の話。

マジックナンバーの話は聞いたことあったけれど、
効率の良いチャンクはもっと少ないのね。
3 or 4が効率の良い情報処理の最大数。
だとすれば、人の短期記憶に食い込もうとしたら
早々論点絞らないとスルーされるよな。

以前には,人の短期記憶は一度に5から9のチャンクを
処理できると考えられていた.
研究者はこの基本的な性質を「マジックナンバー7 ±2 」と表わした.
現在の電話番号が(少なくともアメリカでは)7桁なのも,この理由による.
最近では,効率よく情報を処理するためには,
3か4のチャンクが最大数と考えられるようになった.
(7桁の電話番号を覚えることができるのは,
個々の数字をチャンキングして,3桁分をひとまとめの
情報として覚えているからかもしれない)
電話番号は別として,チャンキングはマーケターにとって重要である.
なぜなら,消費者が製品を比較しながら買い物をするときには,
チャンキングが短期記憶に価格情報を保持することを促すからである.
P.127

文化による違い

イタリア人がこんなに掃除好きだなんて知らなかった。
文化が違うとニーズの前提が違うという話。
これはかなりローカルな文化、生活への理解がないと気づけないだろうな。

イタリアの女性は平均して週に21時間,料理以外の家事を行なう.
P&G の調査によれば,アメリカ人の女性はわずか4時間である.
イタリア人女性は少なくとも週に4回,キッチンと浴室の床を掃除するが,
アメリカ人女性は1回だけ.イタリア人女性はほとんどすべての洗濯物,
靴下やシーツにまでアイロンをかけるのが普通で,
他のどの国の女性より掃除用品を買っている.
つまり,彼女たちは掃除用品の理想的な顧客になるはずだ.
ユニリーバもそう考えて,イタリアで万能のスプレー式洗剤
「シフ(Cif)」を発表したが,失敗に終わった.
同じように,P&G のベストセラー商品のウェットモップ
「スウィフター(Swiffter) 」も大失敗だった.
どちらの企業もこの市場の求める製品が,
時間節約になるものではなく強力な洗剤であることに気づかなかったのである.
イタリアの家庭で食器洗い機があるのは30%ほどにすぎない.
それは,多くの女性が機械を信用せず,自分の手で洗う方が
きれいになると考えているからだとメーカーは分析している.
P.187

便利すぎることを信じないって面白い。
でも、そういうのあるよね、とも思う。

ユニリーバはなぜイタリアで「シフ」が売れなかったのかを
あらためて精査したところ,イタリアの女性はスプレーだけで
キッチンのしつこい油汚れが落ちるとも,
すべての場所に1種類の洗剤ですむということも
信じていないことが分かった.
(イタリア人の72%が8種類以上の洗剤を使っていた).
ユニリーバは製品の見直しを行い,1種類の万能製品ではなく
用途別にバリエーションを持たせて再販売した.
イタリア人が頻繁に掃除をすることが分かったので,
ボトルサイズも5割増しにし,広告では便利さよりも
洗浄力の強さを強調するようにした.
P & G も「スウィフター」を再発売し, 今回は蜜ろうを加えた
スウィフターに替え,今ではベストセラー商品になっている.
発売から8ヵ月で500万箱の売上げは同社の予測の2倍を超えていた.
P.187

消費者心理の言説

わかりやすい類型化を好むから、
考えようによっちゃくだらない言説も多い。
なじみのない人からすると何バカなこと言ってるんだろう、くらいな
ものもあるのかもしれない。

自分が強い人間だと感じる人は,自分自身にお金を使い
(「私にはそれだけの価値がある」),
自分を無力だと感じる人は,自分以外にお金を使う頃向にあった.
P.227

多分こういうのとか、くだらないって思う人は多い気がする。


ZIPコード

アメリカはZIPコードでかなり細かくセグメントできるっていう話を
授業でも聞いたことあったな。多分このことなんだろう。

集団化テクニックとして人気があるものの1つが,
アメリカの調査会社,クラリスタス社(現在はニールセン社)が
開発したPRIZM NE (PRIZM は,郵便番号による潜在地域市場指数
[Potential Rating Index by Zip Market]を意味する)システムである.
このシステムは,アメリカ国内のすべての郵便番号を,
最も裕福な「名門貴族の地所」から,
最も低所得の「公的援助」まで,66カテゴリーのどれかに分類した.
(クラリスタス社は,アメリカの民族的・経済的多様性
拡大を反映させるため,元の40カテゴリーから拡大させた.
新たに加えられた分類には,「アメリカンドリーム」
「若い知識階級」などがある.)
P.314

万引きの被害規模が驚異的

シュリンケージって言う業界用語ははじめて聞いた。

5秒に1回,どこかで,誰かが,万引きをしている.
シュリンケージ(shrinkage) というのは,万引きや,
従業員の盗みによる,在庫や現金の損失を意味する業界用語である.
小売店にとってこれは深刻な問題で, 損失分は価格の増加という形で,
消費者に転嫁されている.
ショッピングモールは,警備に毎年600 万ドルをかけている.
平均的な4人家族は,シュリンケージを捕うための価格の上乗せに,
年問300 ドルも払っている.
万引きは,間違いなく,アメリカで最も急増している犯罪だ.
ある調査によれば,万引きは年間を通して発生しており,
小売業界の年問の損失総額は90億ドルにも上る.
最も頻繁に盜まれているのは,たばこ,運動シューズ,
ブランド物の洋服,デザイナーズ・ジーンズ,下着などである.
一度の窃盗で盗まれる製品の平均金額は,
1995年の調査では20ドル36セントだったのが,
現在は58 ドル43 セントに上がっている.
ヨーロッパでも,問題は深刻だ.
小売業界全体で,毎年100万人を優に超える万引き犯を捕まえている.
イギリスは,シュリンケージ率(年間の売上に対する割合) が最も高く,
ノルウェー,ギリシヤ,フランスがそれに続く.
最もシュリンケージ率が低いのは,スイスとオーストリアである.
万引きの大部分は,プロの窃盗犯によるものではなく,
また盗んだ品物を本当に必要とする人によるものでもない.
アメリカでは,毎年約200万人が万引きで逮捕されている.
しかし実際には,逮捕1件に対して,通報されなかった件数が
18件あると見積もられている.
逮捕者の4分の3は中高年で,スリルを求めて,
あるいは愛情の代用品として,万引きをしている.
万引きは,青少年層にも多く見られる.
調査結果を見ると,10代の万引きは,友だちに誘われてといった理由が多い.
P.322

ソロモン 消費者行動論 [上]

ソロモン 消費者行動論 [上]