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デザインよくわからん、と思っている人こそ読むべき。 水野学/ 「売る」から、「売れる」へ。 水野学のブランディングデザイン講義

「相鉄」「中川政七商店」「くまモン」「茅乃舎」「東京ミッドタウン」などで
コンサルタントとしても活躍している著者の慶応義塾大学の人気講義を書籍化したのが本作。

デザイン思考など、ビジネスの世界でも何かとデザインという考え方が
注目されるようになってきた昨今ではありますが、デザインはよくわからないという人も多いはず。

そういう人にこそおすすめ。


とかくデザインとなるとセンスの問題のように扱われがちで、
センスと言われるとイマイチどうして良いのかわからなくなる。

ぼくの経験からいうと、デザインの使い方をまちがえるときはだいたい、この「機能デザイン」と「装飾デザイン」の2つを混同していることが多い。
たとえば、みなさんが学習塾に勤めたとして、生徒募集のチラシをつくろうとするときに、「どんな色にしようか」なんて話を真っ先にしているようでは、まずいいチラシにはなりません。
なぜなら、論点がぼやけているから。
やっぱりチラシにも、伝えたいことを伝わりやすくする「機能デザイン」と、魅力的に見せる「装飾デザイン」の両方があります。
その2つはきちんと分けて考えないと、とても美しいのだけど伝えたいことが伝わらないものになったり、伝えたいことはわかるのだけど魅力がないものになったりして、チラシとして”機能”するものになりづらいんです。

混同というより、デザイン=装飾デザイン、という勘違いをしている人も多いように思う。
デザインってもっと広義の言葉。

デザイン系の本だと、『誰のためのデザイン』がすこぶる面白かったな。

digima.hatenablog.jp

それともう学生の頃に読んでた本だけど、原研哉さんの著作もとても面白い。

デザインのデザイン

デザインのデザイン

『デザインのデザイン』が面白かった記憶だけ残ってる。
今見たら、相当たくさん書いてるのね。

それとセンスってのはそんな先天的なものではなく、
知識によって乗り越えていける後天的なもの、というのが水野さんの主張。

これって確かにそうだと思っていて、
ビジネスの知識同様、自分で学び、磨き上げていけるもののはず。
まぁ、なんでもそうだけど、先天的な才能のせいにするのは努力の放棄に他ならないわけで、
スポーツ選手や芸術家ならさておき、大抵のことは努力で一定のレベルにまでは達するはず。

デザインなんてのも、自分でデザインできなくたって、
良し悪しの判断をするくらいまでは誰でも努力すればできる範囲なんだと思う。


本書の中では水野さん本人のプレゼン資料も見られる。
このプレゼン資料がなんともわかりやすい。

広告系の人ってこういう紙芝居系のプレゼンするイメージだったけど、
本当に上手だなぁ、と感心します。