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点で考えず、点の集合体であるかたまりで捉えるのが肝。アパレルMDの基本をまとめた良書。田村登志子/実戦!リテールマーチャンダイジング

アパレルの基本を学び直そうと思って読んでみた。

アパレルMDの5適

MDが追求するべき5適。しかし言うは易し、行うは難しの典型だけどな。

①適品 シーズンの方針に基づいた最適な商品の開発と構成
②適所 基本コンセプトにおけるターゲットにとって最適な売り場の選択
③適時 販売時期を想定したシーズン内の適切な納期計画
④適量 販売における適正な数量の設定と生産ロットの検討
⑤適価 商品の価値に対する適切な価格設定
P.26

まぁ、これだけ言われても、できたら苦労しねーよ、と言いたくなるよね。
で、これをリテール(小売)の5適だとどうかを考えると微妙に変化が起きる。

①適品 シーズンの方針に基づいた最適な商品の品揃えとその構成
②適所 商品または商品群に対して売り場内の適正な販売場所の設定
③適時 販売時期を想定したシーズン内の適切な商品展開計画
④適量 売り場のFKUに対して適切な商品量と販売に対する商品量の確保
⑤適価 商品の価値に対する適切な価格設定
P.32

うむ。言ってることは正しいと思うが実行するのが難しいのだ。

仕掛け

仕掛けの連打なんだよね、それで常に山が来るようにするんだよ。

シーズン中の売り上げの山と、山を作るための施策をいかにリンクさせるかがポイントです。複数あるMDサイクルの山を連ならせて、一定の売り上げをキープさせるために仕掛けを施します。一つの大きな山(MDグループ)に依存すると、それが作れなかった時のダメージが大きく、立て直しが困難になります。そうならないために、一つひとつのMDグループにおいて、それぞれきめ細やかにしかけを作ります。MDグループ内の商品と連動させたフェアを企画し、山の紹介期に見て欲しいものを実需期に購買してもらえるように、フェアの告知を商材の確保を行います。
P.112

品揃えと売り場

什器の台数から計算してFKUを算出する。
当たり前なんだけどこれちゃんと計算しないと、店頭あふれるんだよね。。

売り場に「どの大きさの重機が何台入るのか」を確認します。これは、売り場のFKU(フェイス・キーピング・ユニット)を算出することです。
P.195

お客様がストレスなく行き来できる幅は600ミリです。2人がすれ違うことができる幅はその2倍、1200ミリとなります。これは、少しゆったりとした通路幅であり、お客様は必ずバッグを持っていたり、冬場であればコートを着ていたりするため、それを考慮しています。また、お客様が重機に向かって商品を見ている際に、その後ろを他のお客様がすんなりと通れる幅は900ミリとなります。
P.216

定量の適正化

MDは科学である。

「シーズン売上予算」から、「アイテム別予算」を設定した後、アイテム別金額構成比が明らかになります。そこからMDグループへの落とし込みを行い、商品レイアウトで、展開するMDグループの配置を決めます。すなわち、アイテム別予算がMDグループに分散され、売り場における配置が明らかになるということです。
P.204

結局、点で考えないと言うのが重要なことのように思うが、ついつい商品は点で捉えがちになってしまう。

かたまりとは、「点」を集め、集合体にすることです。マーチャンダイジングは、点で物事を語りだすときりがない上に、点の種類によっては間違いを起こしやすくなるのです。
この間違いはとても怖いのです。一度間違えると、また別の点を追いかけてしまう傾向にあり、どんどん深みにはまってしまいます。そのため、点を集合体にして、それぞれのかたまりを扱うようにします。
P.252