学びや思いつきを記録する、超要約・要点抜き書きまとめノート

国内MBA2013年入学、2015年無事卒業!読んだ本、記事、などの読書ノート。 忘れないために超要約整理。そんな記録。

マネジャーとは何なのかを明瞭に示してくれる伝説の名著。 アンドリュー・S・グローブ/HIGH OUTPUT MANAGEMENT ハイアウトプット マネジメント

田端さんが絶賛していて知りました。
インテルの経営者が書いた本。
マネジメントの要諦というか、生産性を上げるために
どういう視点で見て、考えるのかを具体的に書いてくれている名著。
そしてマネジャーとは何なのかをこれほど明瞭に示してくれる本もないだろう。

朝食工場

コーヒー、トースト、半熟卵からなる朝食を生産する工場に例えて、
生産の肝を解説することからこの本は始まる。

まずやらなければならないことは、取りかかる作業の全体的な形を決める中心的なステップをはっきりと突き止めることである。それを、制約的ステップと呼ぼう。(中略)答えは明らかに卵である。そこで、卵をゆでるのに必要な時間を中心に全体の仕事を計画しなければならない。(中略)
ここでカギとなる大切な考え方は、最も長い(あるいは最も困難な、最も要注意の、または最も費用のかかる)ステップから生産の流れを組み立てて、逆に考えてゆくという点である。
P.41-P.43

ワークフローの中心にすえるべき事柄は最も時間がかかったり、難しかったり、コストのかかること。
要は失敗してしまうとクリティカルなものを確実にこなすフローを中心において、他の作業を周辺に配置する。
この抜き書き部分だけで多くの示唆がある。

生産性を上げるためには、クリティカルなリスクから潰すということ。
仕事は様々な工程、作業によって成り立っているのだけど、どの工程が最もクリティカルな工程なのか、ワークフローを客観的に分析することは非常に重要だし、既存のワークフローの改善もそこからしか始まらない。これは個人の作業に関しても当てはまる。

もう一つは逆算思考。この工程を中心に据えるならば、というところから後はどうであるべきかを逆算していく。
ゴールからゴールに達する道を逆算していく思考はビジネスマン必須のスキル。
個人的には構造化と逆算思考がビジネスマンの基礎戦闘力だと思ってる。これが弱いと、応用きかない。

マネジャーのアウトプット

マネジャーのアウトプットとは何か?判断と意見?指示?部下の育成?計画の立案?
どれも違う。それらはアウトプットではなくて、活動(=アクティビティ)なんじゃないのか、とグローブさんは申しております。
なすべきことではあるが、アウトプットではない、と。

マネジャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット
P.85

くっそシンプルで明確である。
この定義を組織に理解させ、浸透させねばなるまい。

仕事とはチームでやるもので、マネージャーのアウトプットは個人のアウトプットではなく、組織としてのアウトプットを見てやらねばいけない。
組織としてのアウトプットを出すのがマネージャーの仕事。

「影響力が及ぶ」というのはいい影響力を与えなければいけないということでもある。

往々にしてマネジャーは、オフィスにいながら、様々な出来事に何がしかの影響を与えるために、様々なことを行う。たとえば、仲間に電話をして意思決定はこんな風にしたらと提案したり、ノートやメモを送って状況に対する自分の見方を示したり、あるいは口頭でのプレゼンテーションの際にコメントを述べたりなどする。このような場合、マネジャーは自分として望ましい解決の仕方を主張はするが、指示や命令を出しているわけではない。しかしやっていることは、単に情報を伝えるというよりは強いことである。これは個人あるいはミーティングを軽くつついて自分の思う方向に進ませようとするので「ナッジング(突っつき、とか一押し)と呼ぶことにしよう。これはマネジャーが常時行う極めて重要な活動であり、確固として明確な指令となる意思決定とは慎重に区別しなければならない。
P.99

そう、マネジャーは意思決定以外にも、周囲にプラスの影響を与え、組織全体のアウトプットが最大化するよう動かねばならない。
歯車も放置しておくと噛み合わない、ということでもあるんだろうな。
しっかりと噛み合った歯車は最高の仕事をするけれど、放っておいて噛み合うわけでもなく。
なので常に自分の見解や意見を伝え、部下たちの方向性を整えることは非常に重要。

権限移譲の肝

マンジャーの時間は、その値打ちに上下があるので、権限移譲がマネジメントにとって不可欠な側面となる。「委譲する人」と「委譲される人」は、どのように問題を解決していくかについて、共通の情報基盤と共通した業務処理場の考え方を持たなければならないが、この点がよく見落とされがちである。
P.109

権限移譲は必須だが、委譲する先とは何を見てどう考えるかの部分をよく擦り合わせておかねばならない。
結局マネジャーはすべての意思決定に関与するには時間がなさすぎる。
一方で、仕事は現場レベルの無数の意思決定の束で出来上がっているから、それらの判断がてんでバラバラではうまくいかないのも道理。

ただ、権限委譲したからといって、自分には関係ない、ではダメ。

最後までトコトン、フォローしない権限委譲は“職務放棄”だという原則をよく考えておいてほしい。マネジャーがタスクからすっかり足を洗うことなどはできない。権限委譲をした後でも、仕事の完了に対してはやはり責任があり、委譲した仕事のモニタリングは、結果を確実にもたらすための唯一の実際的方法である。
P110

マネジャーのアウトプットは組織のアウトプットだからね。
モニタリング、超大切。
権限を委譲しても責任から解放されるわけではない。
委譲しながらも責任の一端を担うからこそ、いざという時には口も出すって感じか。

ミーティングの善悪

ミーティングというと無駄の塊のような、少なければ少ないほどいいような語られ方をすることもある。
実際、それだけ無駄な会議が世の中には溢れているということなのだろう。
ただ、グローブさんはこれに異を唱える。

マネジャーは意思決定もするし、人の意思決定の援助もする。この基本的なマネジャーの仕事は両方とも、膝を交えての話合いのとき、したがってミーティングを通じてのみ遂行できる。だから、ミーティングがマネジャーが仕事を遂行する“手段”そのものに他ならないと、私はここでもう一度主張しておきたい。ということは、われわれはミーティングの存在の当否と戦うのではなく、むしろその時間をできるだけ能率よく使わなければならないのである。
P.126

全くもってその通りで、参加するものを無駄だと断じる前によくすることを考えるべきなのだ。

同僚プラス1

同僚同士だと議論はしても何も決まらない問題というのが起きる。
だから、そういう時には上の立場の人間を1人混ぜる、ということ。
しかし今度はそうなると、皆の発言が歯切れの悪いものになる。

人々が同僚の面前で意見を出すことを躊躇する理由のひとつは、グループの意見と異なる意見を述べることはグループに反対することにならないかと恐れるからである。
P.156

その結果腹の探り合いになって、個人ではなくグループの意見として落とし所を探り出す。
これは、不毛だ。
しかし人は皆、浮きたくないし、嫌われたくない。
だからなるべく、安全、安心を確保してあげないと意見はなかなか出てこない。

マネジャーの評価

組織としてのアウトプットが出ていないチームのマネジャーは、
その上司がどんなに彼は優秀で、悪いのはチームのメンバーだと言っても、評価できない。
マネジャー個人の評価は、彼の組織に与える評価よりも高くすることはできない。
外見ではなく、アウトプットを評価する。

マネジャーのアウトプットとは何か?

マネジャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット
P.85

なのだから。