オリンパス粉飾事件で逮捕された著者が、
実名で記した手記。
オリンパス粉飾事件に関する部分の真偽はわからんが、
まだネット証券がなかった時代の猛烈な仕事ぶりが赤裸々に語られている。
いやー、ほんとまともな神経してたら務まらんね。
- 作者: 横尾宣政
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/02/22
- メディア: 単行本
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推奨銘柄は本部指示でノルマ必達
本部からこれを売れと言われたら、売る。
とにかく営業して買ってもらう。
結果的にそれでお客が得するか、損するかは関係ない。
あと、いくらこれを買わせる、あるのはそのノルマのみ、って感じ。
個人で数億円運用してたって歯牙にもかけられない。
野村は手数料商売でとにかく売買してくれないと儲からない。
このコミッションを得るために細かな値動きで売買させまくる。
同じ銘柄を買ったり売ったり、買ったり、売ったり、
そんなことしてても手数料で野村が儲かるだけだと顧客がクレームをつけても、
出来高作るのが大事なんだと一喝されたりしたらしい。
顧客へ発送された運用報告書を顧客の郵便ポストの前で待ち受け、
顧客の手に渡らないように破り捨てる、とかもただただ苦笑いしかない。
(↑記載されている損失が気づかれないようにw)
そんなはちゃめちゃな世界がのぞき見できるのはめちゃくちゃ面白い。
後半は裁判絡みの話が多くてつまらん。
でも前半は最高の回想録だね。
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