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分かりやすい話は気をつけろ。世界はそこまで怖く、暴力的で、残酷ではない! ハンス・ロスリング/FACTFULNESS ファクトフルネス

常識のレベルで四度いた方が良いよって本がある。
読んで何も損しないし、話題にもなってるし、
それなりのアンテナ張ってたら読むでしょ?普通ってレベルの本。

で、今年のそういう本のうちの1冊がこの『FACTFULNESS』なんじゃないかな。

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

世界はそれほど悪くない

本書が一貫して伝えていることは、
世界は少しずつよくなってきているということ。
でもそのことは正しく認識されていなくて、
世界は悲惨で過酷なものだという認識に支配されている。
全て、バイアスと正しい知識の欠如によるもので、
著者のハンス・ロリングはその誤解を解く活動をずっとしていた。

本書に収録されているいくつかのクイズがある。
それを、ほとんどの人が正解できない。
ランダムに選ぶよりも正答率が低い。
チンパンジーよりも正答率が低いのだ。
それくらい、世界は悲惨だという思い込みは強い。

実際これを読むまで、自分ももっといわゆる後進国は悲惨だと思い込んでいた。
もちろん支援が必要な人たちはいる。でも、確実にその数は減っているし、世界は良くなってきている。
これは人がいかにバイアスト先入観に縛られているかを暴く本でもある。

それぞれの3択問題には不正解の選択肢が2つあるが、チンパンジーはどちらも同じ確率で選ぶ。かたや人間はというと、不正解の2つのうち、よりドラマチックな方を選ぶ傾向が見られた。ほとんどの人が、世界は実際よりも怖く、暴力的で、残酷だと考えているようだ。
P.17

これも象徴的、ただ、間違えるのではなくて、より悲惨な回答を選ぶ。
完全に思い込んでるんだよ。悲惨で残酷なものばかり報道されるから。


分断本能

人はドラマチックな本能のせいで、何事も2つのグループに分けて考えたがるからだろう。いわゆる「二項対立」を求めるのだ。良いか悪いか、正義か悪か、自国か他国か。世界を2つに分けるのは、シンプルだし直感的かもしれない。しかも双方が対立していればなおドラマチックだ。わたしたちはいつも気づかないうちに、世界を2つに分けている。
P.51

2項対立ほど分かりやすいものはない。勧善懲悪。
正しいことと間違っていること。
でも現実はそんな単純じゃない。
白でも黒でもなくて、灰色の濃淡ってのが現実なんだよね。
白にも黒にも言い分はあって、正しい事と正しい事の対立も多い。
それぞれの正義ってやつだね。


世界の貧困

20年前は世界の人口の29%が貧困層だった。
でも今は9%まで改善している。
大幅に改善しているのに、そのことを誰も知らない。

教育とか学びとか

「そうしたものが世界の一部だから」学ぶ。
このフレーズが気に入った。
歴史も、人の感情も、思考も、科学も、何もかも、
そうしたものが世界の一部だから学ぶのだ!

スウェーデンに火山はない。だが、公的な資金で火山を研究している地質学者はいる。学校でも普通に火山について教えている。ここ北半球にいる天文学者も、南半球でしか見られない星について学ぶし、学校でも南半球の星について教えている。なぜだろう?そうしたものが世界の一部だからだ。
P.315

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

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