なるべく数式を使わずに解説してくれる入門書。
とはいえ、「誰も教えてくれなかった因子分析」よりは、
複雑になってる気がする。
冒頭ウォーミングアップとして行列とベクトルの話が出てくるのは構成上どうなんだろう。
ちょっと面食らったけれど、そこは無視しても各分析の話は読めるので、安心してよい。
- 作者: 朝野煕彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/10/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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クラスター分析の悩みと解決法
・計算方法が多すぎる
→とにかくメジャーな解法に従おう!
・最適クラスターを決める基準がない
→クロス集計で決着をつける
・どうやったらクラスターにアクセスできるのかわからない
→クラスターとデモグラフィック変数との対応をつける
3番目の悩みは分析自体が目的となって、結局行動につながらないパターン。
クラスター分析してみたものの、そのクラスタに直接アプローチできなければ、
ダイレクト・マーケティングは展開できない。
アクションにつながる分析じゃないと意味ない。
気軽な重回帰
気軽に重回帰すればほぼ確実に無意味なアウトプットが出てくる。
仮にそれがテストデータとフィットしていたとしても、
現実では役立たないので気をつけないと・・・
行動分析
消費者に欲しいものを聞いてもわからない、なぜなら消費者自身、
自分が欲しいものをわかっていないから。
だから消費者に意見を聞いてもしょうがない、
選択行動だけを観察しようという考え方が行動分析。
コンジョイント分析が代表的。
コンジョイント分析の際の属性の数は、5個前後が適当。
属性を増やすと、消費者自身が混乱してしまい、
かえって少数の属性に集中してしまうらしい。
コンジョイント分析の前提として、消費者のベネフィットがどんな所にあるかは
事前に把握しておかなければならない。
調査時に設計する水準や属性が的外れだとまともな分析はできないということ。
多変量解析は最初に設計しておかないと無理
どの分析手法を使ってどんなことが知りたいのか、
そのためにどんな質問をするのか、
ちゃんと事前に設計しておかないと出来ない。
- 作者: 朝野煕彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/10/10
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