とにかく、ひたすら人の買い物を観察し、記録し、分析して改善してきた。
パコ・アンダーヒルはそんな人。
アカデミックというよりは超現場主義。
人の行動をつぶさに観察し、改善ポイントを発見。
1つ1つは微調整レベルの話なのだけど、
微調整も何か所も施せばまるっきり違ったパフォーマンスがでるもの。
小売業の人は絶対に読んだ方が良いし、
ECの人も、人の心理や行動の癖を知っておくのはとても大切だと思う。
言われてみれば当たり前のことをどれだけ気を回して徹底できるか、
ということでもあるのかもしれない。
なぜこの店で買ってしまうのか ショッピングの科学 (ハヤカワ新書juice)
- 作者: パコアンダーヒル,Paco Underhill,鈴木主税,福井昌子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2009/09
- メディア: 単行本
- 購入: 6人 クリック: 25回
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店のフロアがめちゃくちゃ大事
CMだとかブランドだとか、消費者も馬鹿じゃないから、
そのからくりに気づきつつある。
結果、そういったものに影響された指名買いというものから、
実際にお店に行ってその場で商品を探し、購入するスタイルが多くなっている。
つまり、何を買うかという決断が、店の外の状況に左右されなくなってきてる。
そうなると、もう、店がすべてだ。
看板や、通路、棚の配置といったものが良くも悪くも大きく影響してくる。
ちなみに、パコさんの調査によると、
買い物客は店に長い時間いる人ほどたくさん買う。
これはリアル店舗だけの話ではなく、
ECにおいても、購入者の平均滞在時間は長い。
いかに来店した顧客に気持ちよく買い物してもらうか。
そういった視点で自分の店を見直すといろいろ気づくことがあるかもしれない。
例えば、店内でカゴを持ってない人にカゴを配るだけで客単価は目に見えてあげる。
人の手は2本しかないからたくさんの物は持てない。
必然的に素手で持てる量という制約の中で優先順位をつけ、必要なものだけ買う。
でもカゴがあれば持てないという制約からは解放される。
客層によっては棚の位置、高さの調整も大切。
どの高さにどの商品を置くかで売上は歴然と変わる。
ECももっともっと顧客の立場で設計、デザインしていかないとダメだな、と思った今日この頃。
繰り返しますが、小売業の人はちゃんと読んで、こういう考え方を活かしていったほうが良い。
そしてそれは、ロジカルであること。タイトル通りショッピングは科学なのだ。
こういう現場の知恵を集めたような本はなかなか無いので満足。
他にも数冊出ているので、買ってみよう。
- 作者: パコ・アンダーヒル,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2004/05/19
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- 作者: パコアンダーヒル,Paco Underhill,福井昌子
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