ビジネス書大好きMBAホルダーが教える私の学びシェア

本を読んでそこから新しい知識を得たり、学んだりすることが大好き。学びたい、成長したいという意欲のあるビジネスマンの皆さん、一緒に成長しましょう。

超絶優秀な人の持つ、圧倒的な努力と覚悟を垣間見ることができる名著。 前田祐二/人生の勝算

売れてるビジネス書。
NewsPicks Bookは瞬く間にビジネス書のブランドになってしまったね。

面白いしキャッチーなんだよなぁ。
レガシーな経営者本とは一線を画す、今っぽさとリアリティーがあるから。

レガシー経営者本って説法みたいになるからな。
抹香くさいっつーかさ。それはそれで学びもあるんだけど。

というわけで売れてる『人生の勝算』を読んでみました。

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

とはいえ、読んだ理由は売れているからというよりも、前田さんに興味があったから。

彼がDeNAに入社して、しばらくした頃、
DeNAの南場さんがずっと口説いてた人物として
紹介される記事を読んだのを覚えている。

careerhack.en-japan.com


優秀な経営者に求められ続ける人物ってどういう感じなんだろう?
苦労してるって書いてあるけど、どんな人なのかな。
外資系のスーパーエリート??

この記事を読んで、漠然とそんなことを思っていたけど、
頭の片隅にしまって終わっていた。

それが3年後、twitterでなんだか盛り上がっている新刊情報を見てみると、、、
あ、これあの人じゃん、と。この人の本を出そうと思った人は目の付け所がいいなぁ、と。

そんでもって、前田さんが書いてることは自分にとってもとてもリアルな話だった。


コミュニティ運営のコツ

「自分がいなくても、このアイドルやアーティストは成立してしまう」という感覚にオーディエンスがなってしまうと、熱を帯びたコミュニティは生まれにくいのです。いわば現代人の多くは「自分の物語」を消費していて、何か完璧な「他人の物語」を消費することには、飽き飽きしているのです。
P.47

要するに、何かしら欠落したところ=「余白」が強いコミュニティには重要ということ。
コミュニティによって成り立っているビジネスの典型として街のスナックを例に説明しているのだけど、
地元に根ざした強固なコミュニティによって成立する様を綺麗に分析している。

今のアイドルビジネスもコミュニティによって成立するもの。
いや、アイドルに限らず、どんなサービスも愛のあるコミュニティを作れるかが重要な時代になっている。

雑貨のECで著名な北欧暮らしの道具店も、ECというよりは、
価値観に共感してくれるコミュニティを形成してその結果物販も売れてるみたいな構図だものね。

現代のクオリティコンテンツとは、プロがお金をかけて練り上げた完成品ではなく、その先にあるファンとのインタラクションがきちんと綿密に設計・実行されたものである、という価値観を、SHOWROOMを通して再定義しています。
P.86

だからこそ、人が、個人が、注目され、価値を出しやすい時代なんだろうなぁ。


仕事はゲーム

仕事はゲームだと思って楽しんで働いているんだけど、プライドの話は身につまされる。。。
自分は営業なわけじゃないけど、バカを演じてはいないから。。。
そして確かにバカになることは可愛がられる重要なファクターであることはとてもよくわかる。

「前田よ、仕事を舐めるな。お前は株を勉強して、お客さんに投資判断のアドバイスをすることが仕事だと思っているだろ。まったく違う。仕事は、ゲームだ。ゲームで勝つにはルールがある。そのルールをお前は、ちゃんとわかってない。だから成果が出ないんだ」
(中略)
プライドの高い営業の電話を取りたいと思うか?と言われて、またグサっときました。藤井さんは「肉」とおでこに書かれた状態のふざけた顔で、続けます。
「プライドはコミュニケーションの邪魔になる。まず、お客さんとコミュニケーションの接点を増やせ。そうしないと、俺たちの仕事は始まらない。あいつバカだねと思ってくれたら、成功だ。バカを演じきった次の日に、お客さんに電話してみろ。俺の言っていることがわかるはずだ。」
P.113 - P.114

思いやりとは他者の目を持つこと

仕事の基本は思いやり、ってのもすごく共感する。
自分たちではなくサービスを利用する人のことを考える。
そこをとにかく考え続ける。

それを他者の目を持つこと、と前田さんは言っている。
自分の言い方だと、想像力を持つこと、になるな。
想像力が欠如した人間は思いやりがない。

その他、自分の価値観を確立させる話とか、
とにかく圧倒的に努力する姿勢とか、
あー、なんだかすごく良くわかるなぁ、と共感しっぱなし。

でも、これNewsPicksをありがたがるようないわゆる普通の人に
どれだけ伝わるんだろうか。。。

頭では理解したつもりになるかもしれないけど、行動に移せる人はどれくらいいるんだろう。
まぁ、でも世の中なんてそんなもんと言ってしまえばそんなもんだよね。

でももしかしたらこの1冊から衝撃を受け、生き方を変える人がいるかもしれない。
そう考えると、やっぱり出版ってすごいな、と思ったりもしたのでした。


人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)