落合陽一の本とか、本書とか読んでいると、好きなこと、興味のあるものに対しての偏愛が
ヒトの強みなんだなって最近すごく思う。
合理性では説明のつかない偏愛、それこそ来るべきAI時代におけるヒトの強みだし面白さなんだろうなぁって。
そして、本書を読んで特に強く感じたのは、自分の好きなこと、興味のあることを、もっと自分で自覚しようということと、
それをオープンにしたほうが楽しい仲間がやってくるということ。
俺はこういうのが好きだ~って言う。ものすごく細かく突き詰めて言う。
それ、まずやろうって思ったのでした。
今まではひとりでとにかく楽しんでりゃいいやってスタンスだったんだけど、
この本を読んで大きく変わったな。
モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)
- 作者: 尾原和啓
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/09/27
- メディア: Kindle版
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インサイトを求める旅
AIが人間の一部の仕事を担っているのではなく、人間はAIに、部品の一部として認識されてしまっている、ということでもあるのです。
よく言われるような「ロボットが単純作業を人間の代わりにやってくれる」という認識とは反対に「単純作業なんて、高度な知能を持つロボットではなく、人間にやらせてしまおう」ということが起きるかもしれないということなのです。
P.66 - P.67
これはちょっとドキッとするまるで星新一のショートショートの結末みたいな展開。
どうなるかはわからないけど、付加価値のないワーク、作業の価値はどんどん低くなることは確か。
じゃあ何が大切なんだ、付加価値のない作業がどんどん代替されていくとして、
偏愛という強みを活かしながらわれわれはどう働いていくのか。
本書ではビジネスはどんどんプロデューサー的な立ち居地が重要になると説いているし、
アイデアというよりはインサイトを発見することの重要性が増すだろう、と。
で、実際にインサイトを見つけようとしたら、デスクワークしてるだけでは見つからない。
もっと街に出ろ、遊べ、体験して来い、ってのがインサイト発見には近道なんだと。
そしてインサイトを見つけることは何よりも価値があること。
だから、本当は残業なんてしている暇はないんだよ、ってのは面白い説明。
最近では日本でも、インサイトを重視して、社員に積極的に休みをとらせる会社が増えてきています。例えば、有機野菜など安全食材の宅配サービスで知られる「オイシックス」では、「50パーセント社員」制度を実施しています。1年のうち50%はオイシックスの社員として働き、50%は世界中を旅したり、大学での研究に打ち込んだりして、「インサイト」をたくさん拾ってこよう、ということです。
P.55
忙しくて、仕事に疲れてカスカスになってる人からインサイトとか出てこなそう。
自分も部下にはもっととにかくインプットして欲しいんだよね、と常々思う。
残業減らせって言うだけじゃなくて、ちゃんと制度としてやっていくのはとてもいいことだと思うし、
そういう働き方が出来るところで自分を成長させたいと思う若者も多いんだろうなぁ。
自分の好きや強みをもっと知ろう
自分のことは自分が意外とよくわかってないのかもしれない。
自分の強みって???即答できない人が大半なんじゃないか。
任天堂の故・岩田聡元社長の「”労力の割に周りが認めてくれること”が、きっとあなたに向いていること、それが”自分の強み”を見つける分かりやすい方法だ」という名言があります。
P.72 - P.73
そう、自分にとってはそんなに大変じゃなくても他人から認められることが得意なんだろうなぁ。
不得意なことは簡単に思いつくんだけどね。
で、本書でも紹介されていた強み発見ツールが『ストレングス・ファインダー』ってやつ。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0
- 作者: トム・ラス,古屋博子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/04/13
- メディア: 単行本
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自分の強みを判定してくれるWebテストが受けられる書籍。
こういった判定ツールを活用しながら、強みの違う人同士がチームになって仕事するってのが
イノベーション起こしていく上ではとても大切なのよ、と。
さっそく自分でも『ストレングス・ファインダー』を購入したので、やってみようと思う。
結果もここで公表してみようかな。
何が好きなのかという情報は価値。
日本の人工知能の権威、東大の松尾豊教授が、こんな話を聞いたそうです。「昔の資本は筋肉でした。肉体労働を集約できることが強かった。それが蒸気機関の発明で追いやられて、今の資本は頭脳になった。そして頭脳は人工知能によって効率的な仕事に追いやられて、次の資本は非効率を産業としていく嗜好になっていくのです。」これを受けて教授は「自分が何を好むのかという情報はこれから価値になります」と語っています。
P.76- P.77
合理性で語れない部分の価値がこれからもっと顕在化していくのかもしれない。
そうだとすると、コンテンツ産業とかアートとかの価値がまた変わってくるんじゃないかな。
それはそれで面白い世の中になりそう。
自分の好きなものに貪欲に生きていきたいなぁ、と改めて思ったし、
それがAI時代を生き抜く一番いい対策なんだとしたら、願ったり叶ったりだ。
マネジメントはWHYを共有していく
メンバー全員の「WHY」をすべて満たすのは至難の業です。そこで大事なのは、リーダーが強烈な「WHY」を提示することなのです。
P.145
WHYを提示し、個人の「WHY」と繋がる部分をすり合わせていく。
気持ちよく組み合わされば強い力を発揮する。
まったく、合わない人は、今回の「WHY」にはマッチしない、という判断も必要。
でもそれは理由が明確だから納得感もある。
その他、断片的なメモ
人に迷惑をかけるな、と言われる日本との違い!
インドでは日本の反対で、親は子に対して「あなたは誰かに迷惑をかけて生きていかなければならないのだから、他人の迷惑も受け入れてあげなさい」と言うそうです。
P.182
たった少しのニュアンスの違いで、ぜんぜん違う話になるね。
「自立とは、依存先を増やすこと」という言葉は、脳性まひの障害がある小児科医の熊谷晋一郎さんの言葉です。
P.202
たしかに依存先が限定されていればいるほど、それ無しには生きていけなくなる。
自立とは依存先を増やし構成比を分散させることなんだな。
他にも好きなことが得意なことになって生きがいになっていく話とか、
前向きになれる示唆が本書にはたくさんあった。
自分にとって本書は読むとモチベーションが上がる本。
モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)
- 作者: 尾原和啓
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2017/09/27
- メディア: Kindle版
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