出版業界が生み出したスター編集者、箕輪厚介の処女作。
ビジネス書というか、エッセイというか、そんな感じ。
彼自身が様々な著者と仕事をした上で自分のものにしてきた
マインドセットみたいなもんをまとめた本て感じ。
- 作者: 箕輪厚介
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2018/08/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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彼のサロンとかもそうだけど、
このままじゃダメだ、とか、何か行動したいと思うんだけど、
なんてモヤモヤを抱えている人たちには
場や機会を提供してあげることが刺さるんだなぁ、と。
信者ビジネスなんて揶揄されるけど、
それだけで切り捨てるような話じゃないと思うんだよね、オンラインサロンて。
まぁ信者っぽさも無くはないけど、それだけじゃない感じがした。
出版業界には昔から名物編集者ってのがいた。
幻冬舎の見城徹なんてその筆頭だったわけだよ。
そして一昔前だと、名物編集者は文芸系の編集者が多かった。
元集英社の鳥嶋(マシリト)さんは漫画だけど。
で、箕輪氏はというと彼は文芸編集者でも漫画編集者でもない。
なんならいわゆる作家を担当する編集者じゃない。
彼は、ビジネス書出身。
僕はこれがとても面白い。
今の時代、創造的なクリエイターは新しいサービスとか作って運営してるんだよなぁ、と。
News Picks Bookの著者のラインナップとかも時代の先端で今まさに戦っている才能って感じがする。
この今、すげー頑張ってる人たちを切り取るっていうのがありそうでなかった。
エスタブリッシュなすごい人たちではなくて、現在進行形の人たち。
成功して上がりな人の回想ではなくて、今めっちゃ全力で走ってる人たちの語り。
そういった才能に寄り添って本を編集する箕輪氏はまったくもって編集者だよなぁ、と。
なんか業界の人ほど彼をイロモノ扱いしたりするけど、ものすごく正当な編集者の系譜の中にいる気がするよ。
マインドセット的な煽りとかはとりあえず置いといて、
以下の部分は本当にそういう世の中だよなと思ったのでメモ。
昔のように家族で同じテレビ画面の前に座り、会社や学校で昨日の番組について話題にすることはなくなった。今の人はスマホという小宇宙の中で生きている。スマホは飼い主が見たいものしか差し出さない。ゲームが好きな飼い主にはゲームを、ゴシップが好きな飼い主にはゴシップを。バカはますますバカになる。
P.59
賢いやつはすぐに世界が広がるし、バカはますますバカになる。賢いやつも、バカも両方ドライブかかっていく構造になってるよね。
だからこそ格差は加速度的に開いていく。
そういう世界でどう生きるのか、を突きつけてるんだよ、この本は。
- 作者: 箕輪厚介
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- 発売日: 2018/08/28
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