斜陽産業と言われるアパレル業界で、
躍進を続ける Dickies(ディッキーズ)を率いる著者の仕事論。
成長しないのが当たり前という諦めムードが業界全体に漂う中、
アパレルでも成長はできるんだ、ということを語っている。
むしろほとんどのアパレル企業はやるべきことをやらずに
嘆いているだけだ、と。
成功に奇策はいらない――アパレルビジネス最前線で僕が学んだこと
- 作者: 平山真也
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2019/02/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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実際に、行っていることは本当にシンプル。
どんなブランドでありたいのかを考える。
ブランドの価値を毀損するようなセールはしない。
販売員の地位を向上する。
と言った、言葉にするといたって普通のこと。
特に販売員の待遇は日本のアパレル業界は最悪。
キャリアが10年あっても給料が25万円程度で安く使われ、
厳しい売り上げノルマを課せられて、
達成しないと自ら補填させられる企業もあるという。
それでいてどうせセールで叩き売られる商品が並んでいて、
上代なんてあってないようなもの、なんてことになったら
まぁ、消費者もうんざりするわな。
ちなみに本書でも出てくる
ヤン・カールソン『真実の瞬間』はマジで名著。
しかしまぁ、こういう企業は素晴らしいけど、
こんな話を読んでもやっぱり業界全体が終わってる感は拭えない。
大手のアパレルももっと改革を前面に押し出せればいいのだけど、
WORLDも業績の改善のイメージだけで、
業界のいけてないところを改革したイメージとは程遠い。
意外とオンワード樫山はオフィスとかいけてる雰囲気醸し出してるけど
全体的に待遇がイケてるイメージはまだまだ。
もう少し時間かかるのかな。
成功に奇策はいらない――アパレルビジネス最前線で僕が学んだこと
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