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ブルシットを生み出しているのは、 資本主義それ自体ではありません。 それは、複雑な組織のなかで実践されているマネジリアリズム[経営管理主義]、イデオロギーです。デヴィッド・グレーバー/ブルシット・ジョブ

話題の本。
みんなクソどうでもいい仕事に苦しめられているからだろう。

正直、ちょいと冗長である。
ブルシットはブルシットなので冗長すぎてブルシットな気分が増してくる。

ただ、書いてあることはとても面白い。

経営管理主義が管理をうみ、管理のための管理みたいな
「クソどうでもいい仕事=ブルシット・ジョブ」を生み出す。

最終的な実用的定義=ブルシット・ジョブとは、被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど、完壁に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態である。とはいえ、その雇用条件の一環として、本人は、そうではないと取り籍わなければならないように感じている。
P.27 -P.28

例えば大学にはびこるブルシット・ジョブ。
それを生み出したのは何か??

ブルシットを生み出しているのは、 資本主義それ自体ではありません。 それは、複雑な組織のなかで実践されているマネジリアリズム[経営管理主義],イデオロギーです。マネジリアリズムが根を下ろすにつれ、マネジリアリズムの皿回し――戦略、パフォーマンス目標、監査、説明、評価、新たな戦略、などなど、などなどを維持するだけが仕事の大学スタッフの幹部たちが登場します。 それらは、およそ大学の真価とよべるもの、すなわち教授活動と教育とからは、まったくかけ離れたところで起きている現象なのです。
P.86

そう、この経営管理主義ってやつが諸悪の根元にある。

これに関しては、正直ブルシット・ジョブよりも『測りすぎ』を読むことをお勧めしたい。


仕事にやりがいを求めてしまう

わたしたちのほとんどが、仕事以外の要素で自分を定義するほうを好ましいと考えている。それにもかかわらず、逆説的なことに、みずからの生に究極的な意味を与えてくれるものは仕事であり、失業は精神に破壊的な影響を及ぼすのだといった見解が、ひんぱんに人びとの口からあらわれるのである。
P.312

仕事ってのは、承認欲求や自己効用感を感じさせてくれるものとしての役割が、
普段我々が思っている以上に強いんだろうなぁ。
なので、人生における仕事の優先順位がバグってしまう。

この本読んでいて面白かったのは、人はブルシット・ジョブに耐えられないと言うこと。
完全に無駄な仕事。それは負荷も無く、お金ももらえるならいいじゃないかと思うんだけど、そうじゃないみたい。
何もしないで金もらえるならいいじゃない?と思っても、
いざそう言う立場になった人たちは耐えられなくなってやめていくそうだ。

ブルシットと雇用

ブルシット・ジョブを一層するとどうなるか、、、、
雇用が失われる。保険の営業とか、世の中には、合理的には無くていい仕事が多くある。
何年で無くなる職業みたいなリストが話題になるけど、
それを加速させることは本当はできる、でもなくならない。
なぜならそこには雇用を守らないと失業者だらけになっちゃうと言う政策的な思惑もあると言う話。

でもそれなら、もう徹底的な合理化と富の再配分を見直す方が良い気がするな。
無駄を省いてベーシック・インカム的なものを増やそう、と言う方向に世界が向いていったら、楽しそう。