とても話題になっていたジョブスの自伝。
相当今更ですが、今更読みました。
やはり稀有な人だったんだなぁ、と再確認。
読んだ勢いで自宅のマックを買い換えたくなったけど、我慢。
マイクロソフトがオープンかつ、水平展開なのに対し、
アップルはクローズで垂直統合したモデルだということがよくわかった。
それはソフトウェアとハードウェアを共に開発することで、
最高の製品を作りたかったから。
ユーザー体験の全てをコントロールしたがったジョブスの強烈なエゴこそが、
アップルのすぐれた製品、サービス、へと繋がっていることがよくわかる。
Windowsしかり、Androidしかり、ソフトウェアといえばオープン志向なものがほとんどだ。
それはそれで正しいのかもしれないけれど、
究極のルック&フィールはライセンスされたソフトウェアと
ハードウェアの組み合わせでは難しいのかもしれない。
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意識高い系の合言葉
Stay Hungry, Stay Foolish.
意識高い系のTwitterの自己紹介欄とかによく出てくる言葉。
で、そのジョブスお気に入りの言葉は元々ホールアースカタログというカタログに載っていたもの。
ジョブズはホールアースカタログが大好きだった。
とくに好きだったのが最終号で、大学にもオールワンファームにも、ハイスクールの生徒だった1971年に出たその号を持っていったほどだ。「最終号の裏表紙には早朝の田舎道の写真が使われていた。
ヒッチハイクで旅でもしていそうな風景で、『ハングリーであれ、分別くさくなるな』の一言が添えられていた」
上巻 P.107
デザインへのこだわり
デザインの流行に関しても先見の明があったんだな、というエピソード。
バウハウス流であり、ブラウンのようなシンプルさ。
「いま主流の工業デザインはソニーのハイテク型で、ガンメタかブラックあたりで塗り、いろいろと加工をおこないます。加工は簡単ですが、すばらしいものは作れません」と、製品の機能や特質にあったバウハウス流のデザインを提唱する。
「ハイテクな製品とし、それを、ハイテクだとわかるすっきりしたパッケージに収めます。小さなパッケージとすれば、ブラウン社の家電製品のように、白くて美しい製品を生み出すことができます」ジョブズはまた、アップルはすっきりとシンプルな製品にすると繰り返し強調した。
上巻 P.206
いつか死ぬ
人は誰でもいつか死ぬ。
死を前にすると大概のことはどうでも良いこと。
それで無駄なものを排除できるし、
大切なものが見えてくるってのはすごくよくわかる気がする。
人生を左右する分かれ道を選ぶとき、一番頼りになるのは、いつかは死ぬ身だと知っていることだと私は思います。
ほとんどのことがー周囲の期待、プライド、ばつの悪い思いや失敗の恐怖などーそういうものがすべて、死に直面するとどこかに行ってしまい、本当に大事なことだけが残るからです。
自分はいつか死ぬという意識があれば、なにかを失うと心配する落とし穴にはまらずにすむのです。
人とは脆弱なものです。自分の心に従わない理由などありません。
下巻 P.266
後継者
「でも、ティムは本質的に、製品タイプの人間じゃないんだよね」
P.267
後継者、ティム・クックのこと。
COO、オペレーションのプロ。
本質的に製品タイプではない。
そういう人で大丈夫なんだろうか・・・
ジョニー・アイブが頑張るんだろうか・・・。
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アイブは精神的に疲れ切っていた。
ジョブズを自宅まで送る車中、ジョブズ不在で物事を進めるのがとてもきつかったとこぼす。
ジョブズがいなくなればアップルのイノベーションは終わるという記事についても不平をもらした。
「あの記事には傷つきました」がっくりと気落ちしたし、自分は正しく評価されていないと感じたとも打ち明けた。
パロアルトに戻ったジョブズも内心に暗いものを抱えていた。
自分は必ずしもアップルに必須の存在ではないのかもしれないとの思いにとらわれていたのだ。2009年1月に療養を発表したとき80 ドルたった株価は、5月末の復帰時、140ドルと自分がいないあいだもそれなりに評価されていた。
ジョブズが病気療養に入った少しあとにおこなわれたアナリストとの電話会議では、いつも落ちついて話すクックが珍しく、ジョブズがいなくてもアップルは大丈夫だと力説した。
下巻 P.311
アイブも、ジョブス本人さえも、あれだけの成功を収めていながら、
なお承認欲求があるんだな、ということに驚く。
もはや金なんかいらないから、最後に残るのは名誉欲なのかもしれないね。
日本の寝ぼけた新聞、出版へ
日経だけが真面目に取り組んでる印象。
みんな、寝ぼけてる。
で、突きつけられて初めて気づくんだろうな、手遅れだって。
アップストア経由の購読でも読者の電子メールアドレスやクレジットカード情報を渡すべきだと夕イムズ紙発行部門の役員が求めたが、それはできないとジョブズに断られてしまう。
これに怒った役員が、その情報をタイムズ紙に渡さないなどありえないと迫るがジョブズは動じない。
「その情報をくれと客に頼むことはできる。
ただ、その情報を渡したくないと客が思ったとき、ウチに文句は言わないでほしい。
嫌なら使わなければいいんだ。
お宅が困っているのは僕のせいじゃないからね。
この5年間、新聞をオンラインで公開しておきながら、クレジットカード情報のひとつも集めずにきたのはお宅らなんだから」
下巻 P.336-P.337
結局、購読者の情報というのは、新聞社にとっても、
出版社にとっても、宝なんだよね。
顧客基盤を全部君に渡し、アップルに情報を集めさせるわけにはいかないからね。
そんなことをしたら、情報を独占したあと、雑誌1部を4ドルじゃなくて1ドルにしろと君らは言ってくるだろう? ウチの雑誌を購読してくれる人について、それが誰なのかを我々は知る必要がある。
そういう人たちのコミュニティーをオンラインで作れなければならないんだ。
そして、購読契約の更新については、直接、売り込める必要があるんだ。
下巻 P.339
でも日本の出版社にこの重要性を認識してる人なんてほとんどいないよ。
ボブ・ディラン、いいこと言うわ〜
前に進み続けるんだ。
そうでなければ、ディランが言うように、
「生きるのに忙しくなければ死ぬのに忙しくなってしまう」からね。
下巻 P.429
ディランは詩人だね。
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