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学びや思いつきを記録する、超要約ノート

国内MBA2013年入学、2015年無事卒業!読んだ本、記事、などの読書ノート。 忘れないために超要約整理。そんな記録。

有りそうでなかったポイント制度を俯瞰して語る本。 岡田祐子/成功するポイントサービス

マーケティング

著者は日本で唯一のポイントサービスのコンサルティングなどの支援を行う企業の社長。

ポイントサービスは世の中に浸透し、ポイントサービスだけで簡単に差別化できる時代は終わっている。
多くの企業がポイント制度を設けている中で、改めてポイントの意味や
消費者がどのようにポイント制度を受け止めているのかという消費者視点でのポイントの価値などを
整理してくれる良書。

成功するポイントサービス

成功するポイントサービス

刊行年は結構昔なのだけど、本書で語られていることは今なお有効と感じた。
逆にどこでもなんかしらのポイントが貯まるポイントカード乱発のご時世だからこそ、
自社のためにポイント制度ってどうあるべきなんだっけ?という基本に立ち返るのは、
多くの企業にとっても有意義なのではないか。

1ポイント=1円という値引きだけではないポイントの価値を出していくことなどは、
まだまだ可能性があるように感じる。

個人的には、少額のポイントで非売品の抽選応募できる、というスキームが面白かった。
これなら、魅力的なグッズを用意するコストもまかなえそうな気がする。

非金銭的な価値の出し方の領域は企画と工夫次第で可能性がありそうなので
なんかうまいこと考えたいなぁ。

最近の事例を盛り込んだ大幅加筆版とか出して欲しい。
そもそもポイントサービスを俯瞰してみる本とか意外と無いんだよね。
もっともっとあって良いはずなんだけど。

成功するポイントサービス

成功するポイントサービス

結果を出している超有能マーケターの入門書。すごい人だ! 森岡毅/USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

マーケティング 戦略系

USJの業績をV字回復させた仕掛け人、それがCMOの森岡氏。
P&Gのマーケターがマーケティングの大切さやその思考法の重要性を、
自身の体験を踏まえてまとめたのが本書。

自身の体験に根ざしているところがリアリティがあり、
アカデミックな理論をまとめただけの教科書とは一線を画している。

別に教科書が悪いという話ではなくて、森岡さんもそういった理論もたくさん学んで、実践し、
失敗も成功も繰り返してきたんだろうな、というのはこの本を読むとよくわかる。
その上で、今ご自身の血肉となっているエッセンスをまとめて書いたのだろうと思うので、
そこに書かれていることは実に凝縮された純度の高いものが揃っている。

これがもう、実務家としては絶対に避けて通れない王道って感じではあるのだが、
その王道をしっかりと抑えている人というのは稀なのだとも思う。

正直、自分にはまだまだできていないことが多すぎると痛感し、凹んだりもするのだが、
裏を返せばまだまだできることは多いということでもある。
少なくとも森岡さんのように信念を持って語れることを自分の中にも増やしていこうとは思った。

その為には理論の復習や定着も必要なんだろうし、もっと高速に思考と試行を繰り返さないといけないとも感じる。



パーチェス・フローと各ドライバー

パーチェス・フローというのは消費者が認知してから購入し、
さらに再購入に達していく、購入に至る流れのこと。

ターゲットとなる消費者の母数に対しての認知率や購入率のかけあわせで考え、
それぞれのドライバーがどの程度の数字を目指せるのかを考える。
上昇させやすく、インパクトの高い数字はどこか、
そこに資源を集中させるという意味でも自覚しておくことが必要。


経営資源はいつも足りない

選択と集中。言葉は誰でも知っているくらいだけど、真の意味でこれを考えられる人は少ないということ。
この言葉って都合よく飛び交っていることが多い気がする。
森岡さんが言う「選ぶことで足りるようにする」というのがとてもわかりやすい。
それを選んだことで何が足りて、可能になるのか。
それは何のために?というまさに「目的」が明確じゃないといけない。

余談だけど、本書に書いてあった日本語の「目標」という言葉はTargetとGoal、
両方の意味があるから要注意というお話が結構なるほどって感じでした。

経営資源は常に足りないのです。私がUSJに入ったときも足りなかったですが、V字回復した今も足りません。もちろん使える絶対額は大きくなっていますが、図体が大きくなってくると必要な出費もどんどんかさんでくるわけです。
経営資源が足りない中で目的を達成するためには、限られた貴重な経営資源をどれだけ無駄なく有効に使うのか、考えて考え抜くことが必要になります。考え抜いて選ぶのです。選ぶことで足りるようにするのです。その選択こそが戦略です。
P.98

意思決定プロセス

MBAで経営者の仕事は意思決定と教わり、自分の会社には経営者不在だな、と思っていたのだけど、
そんな会社は割とたくさんあるというか、日本の企業の体質なのですね。

それでも普通の会社はもう少しちゃんとしているもんだと思っていたけど・・・。

根回し前提の企画は中地半端なものになる必然がある。
関係各所の合意が取りやすい八方美人な企画になりがちで、
そこには消費者主導の視点は無いから。

上司や他部署の顔色うかがって企画考えてもしょうがないって話だね。

大手日本企業で働く関係者達が異口同音に言っていますが、会社の重要な意思決定に関して、誰がどこで決めているのかよくわからないそうです。社長や会長が決めているのではないの?と突っ込むと、最終的にはトップが承認した形はとるけれども、実際には幹部やその下だけでなく横も含めたコンセンサスを整えた後の稟議をトップが追認するケースが多いとのこと。
P.191

本書でも触れられている新刊が

この本が出た当時次に出る予定の本として紹介されていた
より具体的な手法を紹介する本が先日発売された。

数学といわれると少し尻込みしてしまうのだけど、
そんなこと言ってると時代に取り残されそうなので、
ちゃんと学びたい。


人工知能やビッグデータと言われるものたちに関する現状把握としては最適! 松尾豊/人工知能は人間を越えるか

マーケティング データ分析

人工知能の研究の第一線で活躍する著者が、
現在の人工知能ブームを整理してくれる良書。


ブームはこれまでにもあり、現在のブームは3回目のブームに当たるらしい。
これまでのブームの変遷を見ながら、今回のブームを解説。
世間よりも地に足の着いた冷静な視点で語られている印象。

著者自身も不遇の時代があったようで、
一過性のブームに浮き足立つような人ではないのだろう。

ざっくり言うと、第1次AIブームは推論・探索の時代、第2次AIブームは知識の時代、第3次AIブームは機械学習と特徴表現学習の時代であるが、もっと厳密に言うと、この3つはお互いに重なり合っている。
たとえば、第2次ブームの主役である知識表現も、第3次ブームの主役である機械学習も、本質的な技術の提案は、第1次ブームのときにすでに起こっているし、逆に、第1次ブームで主役だった推論や探索も、第2次ブームで主役だった知識表現も、いまでも重要な研究として脈々と継続されている。

数式などの難しい話は抜きにして、これまでと、これからの話をしてくれているので、
人工知能ビッグデータと言われるものたちに関する現状把握としては最適。

マネージャークラスが読むにはぴったりなのでは。

具体的なケースと理論がセットで語られるので腑に落ちる! 大島洋/管理職の心得

人材系 MBA

具体的なケースを引き合いに出しながら、
リーダーシップに関する理論を解説してくれる良書。

読んでいて「あー、こういうことあるな」と感じるので
それだけ話が腑に落ちているということなのだろう。


管理職の心得―リーダーシップを立体的に鍛える

管理職の心得―リーダーシップを立体的に鍛える


そもそも管理職とは

管理職の職務は、その職位に共通した大きな特徴を持っている。ひとつは、経営

者側の立場で活動することを前提に権限と責任が付与され、企業全体の成果創出

を目指す行動が求められるという点だ。すなわち、自分の所属する組織やチーム

のことだけではなく、企業全体の最適解について考えることが要求されている。

もうひとつは、個人としてではなく自らが率いる組織あるいはチームとして成果

を出すために、部下の活動への関与が求められているという点だ。つまり、管理

職は、自分のことだけでなく、部下のことも考えなければならない。
P.6 - P.7

至極まともな、普通のことなのだけど、
非常に簡潔に言い表していてわかりやすかった。
あぁ、こうやって説明してあげれば良いんだね、と。


万能なリーダーシップは存在しない

求められるリーダーシップのあり方は、取り巻く状況抜きには語れない。言い換

えれば、いかなる状況においても有効で万能なリーダーシップは存在しないのだ

。企業組織の管理職が有効なリーダーシップをとるためには、第三の要素である

状況を的確に認識し、それが自分およびメンバーに与える影響を把握しておくこ

とが必要だ。
P.43

リーダーとフォロワーの関係は状況によって変化する。
リーダーってのは適切な状況把握がないと適切な振る舞いは
できないってことだな。


グループとチームの違い!

グループは各メンバーの成果の総和がグループ全体の成果であることを前提とし

ているのに対し、チームは各メンバーの成果の総和を超える成果をチーム全体で

出すことを前提としている。したがって、通常、管理職としてグループを率いる

場合には、グループ全体の仕事を個人ごとに分解して割り当て、各々のメンバー

が出した成果をまとめることによって、グループ全体の成果を生み出すことにな

る。
 一方、チームを率いる場合には、チーム全体の仕事は必ずしもすべてが明確に

分解されないままメンバーに共有され、流動的な役割分担とメンバー同士の相互

作用の中で新たな価値を生み出すことを目指す。
P.175 - P.176

今までグループとチームの違いを意識したことが無かったので、
この定義は明快でなるほど、と思った。


信じることは大切

人には潜在能力があり、リーダーが予期しない高い成果を組織メンバーが出す可

能性を認めることだ。すなわち、自分の想定を逸脱した個人の自由な活動を許容

し、メンバーひとりひとりに潜んだ力を引き出し、同時にメンバー間の相互作用

を通じた相乗効果を生み出すことにより、組織能力発揮の最大化を目指すことが

必要だ。
P.217

これはきっとその通りなのだと思うけど、
ちゃんと実践するのって凄く難しいことなんだろうな、とも思う。

管理職の心得―リーダーシップを立体的に鍛える

管理職の心得―リーダーシップを立体的に鍛える

こういう本を待っていた! 実務家には事例に沿って話してもらうのが一番理解しやすい。朝野熙彦/マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例

データ分析 マーケティング

実際にビジネスの現場で行われている分析を事例として、紹介している新著。
こういうのって、実務家には何よりも具体的な分析事例に沿って
話してもらうのが一番しっくりくる。

というわけで、こういう本を待っていたし、
こんなノリの本がどんどん出てくると実務家としては大変有意義。

マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例

マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例


非階層クラスター分析

ここで語られているように実現可能な施策の数以上に細かくセグメントを切るのはあまり意味がない。
デジタルマーケの世界では使いやすいマーケティング・オートメーションツールCCPMとかAimstar)とかが
出てきているので、うまく組み合わせると従来以上に細やかなセグメントを切って、
施策を自動で打ち分けするなんてことも可能になってくるだろう。

非階層クラスター分析は、階層的な構造を持たず、あらかじめいくつのクラスターに分けるかを決め、決めた数の塊(排他的部分集合)にサンプルを分割する方法だ。階層クラスター分析と違い、サンプル数が大きいビッグデータを分析するときに適している。ただし、先に述べた「最適クラスター数を決める基準がない」という問題がある。効率的なCRMの施策のためにクラスタリングをする場合は、マーケティング課題に合わせて分析者が決めるのがよい。例えば、考えられる施策が10しかないのに、15に細分化する意味はない。
P.37

で、非階層クラスター分析の時の注意。
これ、自分たちは主に購買データを分析しているので、要注意。

すべてのデータが完璧に5段階評価で埋まったアンケートデータを用いたクラスター分析なら、それで良いことも多い。しかし、購買データのような非常にスパース(疎)なデータや、買った、買わないなどの2値データを用いて分析を行う場合は、距離の公理を満たさない類似度を用いることも必要であり、それを知らずに分析を進めても良い結果が得られないことが多いので、注意が必要である。
P.48

分析とは

数字が増えました、減りました、って報告だけじゃ分析じゃないのよね。
そういうのただの集計だからってことだ。

考えるべきは有意に増加したか否かではなく、その変数が母集団において増加したということが、どういう「意味」をもつのかということである。つまり「平均で0.22増加した」という結果が、「消費者の購買行動のどういう変化を意味するのか」を理解し、次に「その変化はマーケティングにどのような示唆をもたらすのか」を考えることが分析である。
P.99

PSM分析

価格受容性の分析、先日ちょうどこの話が出ていたので気になった。
こういうのも知ってるのと知らないので雲泥の差だよな。
時にそれだけの差が、大きな差になってしまうことが実務だと多い気がする。
だから、無知は罪になってくるんだよなぁ。


時系列データの分析

時系列データは、通常4つの変動要因があるらしい。
傾向変動、循環変動、季節変動、不規則変動の4つ。
この4つの要素に分解した上で、組み合わせ方には加法モデルと乗法モデルの2種類があるらしい。
これはそのまますぐに参考にできる気がする。

予測方法に関してもEPA法という経済企画庁で開発された手法があるなんて初めて知った。
これも試してみたい!


そういえば以前読んだ多変量解析の入門書も朝野さんでした。

digima.hatenablog.jp

初心者なので毎回学びがあります。


マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例

マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例

サービスの企画や立ち上げに関わる人には学びが多い一冊。 中村耕史/「少し先の未来」を予測する クックパッドのデータ分析力

データ分析 マーケティング

筆者はクックパッドの膨大なデータを閲覧することができるサービス「たべみる」を
大幅にリニューアルし、データサービス事業を立ち上げた人物。

データ分析の手法などの話ではなく、
サービスの開発と立ち上げの紆余曲折が語られており、
非常に面白かった。

たまったデータをうまくマーケティングデータとして活用してもらうことは
できないかなぁ、と漠然と考えている人は多いと思うのだけど、
そのもやもやとした構想もこうやれば形になるのかと参考になった。

「少し先の未来」を予測する クックパッドのデータ分析力

「少し先の未来」を予測する クックパッドのデータ分析力


そもそも売り方があるのね

「たべみる」は2007年10月に、インテージの競合にあたるマクロミルというマーケティング会社を独占販売代理店としてサービスの提供が開始されていた。
P.26

これはリニューアル前のサービスの話だけど、販売はマクロミルなどの調査会社を
代理店として使うんだね。たしかに餅は餅屋だものね。
こういうサービス考えるときはこういうデータに需要ありますか?ってな話含めて
調査会社と話をするのはありなんだな。


データの質が根本的に違う

確かに、ただの「結果」データの蓄積ではない。
自分たちのデータの価値や特異性をしっかり理解しているのは
素晴らしいことだし、数時間後の未来が読めるデータってそうそうない。

これらの多くのデータが示すのは僕たちの行動の「結果」だ。
「僕は昨日、カルボナーラを食べた」。
「水曜日に本を2冊買った」。
「吉祥寺から電車に乗って恵比寿で降りた」など。
Suicaなど交通系ICカードの場合は、そのデータの特性上、
「昨日も今日も銀座駅で降りました」ということから、
「明日も銀座駅で降りるでしょう」と、推量することはできる。
でも、行動する人の「欲求」が見えるわけでぱない。
単純に、「昨日の延長線上に今日がある」というだけだ。
「たべみる」は違う。
クックパッドの検索データで見られるのは、数時間後の未来だ。
P.32

というわけで、データのリアルタイム性と、
ニーズの経年変化をわかりやすく把握できる、
というのをサービスの売りにする。

新しくデータサービスを導入するとなれば、期待されるのはこれまでわからなかったことがわかることだ。
たとえば、昨年に比べて今年はどうか、あるいは3年前と比べた今年は? といったニーズの変化だ。
だからリニューアルにあたってまず最初に決めたのが、経年変化を捉えやすくすることだった。
P.66

使い勝手と価格問題

使って貰わなければ始まらないので、価格問題は非常に重要。
しかも年間契約だったりするので、予算に盛り込んで貰わないといけない。
だからこそ、開発もここまでに見せられるものを用意しないと、といった制約があったり、
そういう凄く全うなビジネスとしての裏話が色々書いてあるのも勉強になった。

これまで使っていたデータサービスは継続してもらって、さらに「たべみる」を追加で導入してもらう。
ほかのデータとの併用も可能な価格帯のサービスメニューを用意することが適切だと判断した。
P.67

結果、作った価格プランが3つ。
こういう具体的な話は勉強になります。

「Price=価格」は、3つのプランを用意した。
「たべみる」の価値はこれまでにないものだという自信を持っていたし、より高い価格でサービスを提供できればそれだけ収益も増える。
とはいえ多くの企業に使ってもらうことが優先的に考えるべきことだ。
また、先の市場分析から「限られた調査予算内」で「追加購入」が可能な範囲という制約条件もあった。
このような場合、同じような目的で利用されているサービスよりも低価格にすべきというのがセオリーだ。
したがって、価格は以前からあった月額15万円のサービス機能を拡張したうえで残し、データをほぼリアルタイムで見られるようにした月額25万円のプラン、そしてサービス改変の成果を最大限享受できる月額35万円のプランの3つを用意した。
P.154 - P.155

データのクリーニング

この類義語をまとめるという機能はとても素晴らしい。
サイト解析ツールとかでも類義語でまとめる設定とか
できるようになったらいいのに、と常々思っている。
こういうのが自然とできていると、ものすごく使い勝手がよく感じるし、
支持を得られるのだろうなぁ。

「たべみる」では、検索窓に入力されたテキストデータを単に集計するのではなく、類義語は類義語としてまとめて集計を行なうようにしている。
この類義語辞書ぱクックパッドがレシピ検索サービスを提供する歴史の中で独自に充実させてきたものであり、表記ゆれや漢字とかなが交じったキーワードだけでなく、「作り置き」や「常備薬」といった意味の近さにも配慮したうえで、違和感のない結果を返すことができている。
P.93

許容範囲は10秒

集計から結果が返ってくるまでの時間、確かに10秒くらいでできたら凄い良いよね。
実際自分が仕事で使っている各種のツールだと、10秒で結果返ってくるのはあまりない。
今後外部向きのサービス考える時は参考にしたい。

ウェブ・ユーザービリテイ(ウェブの使いやすさの研究)の第一人者であるヤコブ・ニールセンが行なった調査によれば、一般的には、応答速度が0.1秒以内であれば瞬時に応答がめったと印象を持ち、1.0秒以内であれば瞬時ではないがユーザーの思考が途切れることなく許容され、処理を待っている印象を持つことはあまりないという。
「たべみる」は通常のウェブサービスとは少し異なるため、動作速度に対するユーザーの寛容度は比較的高いと考えられた。
実際、他社が提供するソーシャルメディア分析や販売データの分析ツールでは、速くても数秒、処理によっては数分の処理時間が必要となるものがほとんどだ。
前述の調査でも、10秒までなら「もっと速くならないか」という気持ちにはなるが注意力は続くとされている。
P.97 - P.98

各種指標の作り方。

筆者自身が元々調査会社出身と言うこともあり、
指標の設け方が、使う側にとってわかりやすくなっている。
使う側にいた経験がない人だと、なかなか難しいんだろうな。

1000回あたりの検索頻度にするもうひとつの理由は、利用企業の人にとってのわかりやすさだ。
もともと小売業でよく使われる指標に、PI値(レジ通過者1000人あたりの商品購入率)やTI値(1000食あたりの食卓登場頻度)、といった数字があった。
PI値(Purchase Index)は、「レジ通過客の1000人当たり何人がその商品を買ったのか?」という購買指数だ。
TI値(Table Index)とは昔から食卓日記調査で使用されており、あるメニューや材料の食卓登場頻度を表す。
これも1000食あたりの値となっている。
つまり、食に関連する指標は何%という値ではなく、1000 回あたりという考え方がすでに浸透していたのだ。
P.111

1000回当たりっていう考え方もマッチ度の話も、実に腑に落ちる。

ほかに「マッチ度」という指標も便利に使われている。
クックパッドでは単に「カレー」というメニュー名1語の検索だけでなく「ナス×カレー」のように材料との組み合わせ、もしくは「カレー×リメイク」という行動との組み合わせ検索も行なわれている。
マッチ度とは、指定した語-たとえば「カレー」-が検索されたとき、何%の割合で「なす」や「リメイク」といった語が組み合わされているのかを示す数字だ。
P.113

サービス作る側の人は、サービス内容がデータじゃなかったとしても、
この本から学ぶことは多いと思う。
サービス立ち上げの諸々をまとめて公開しちゃいましたって感じなので。

「少し先の未来」を予測する クックパッドのデータ分析力

「少し先の未来」を予測する クックパッドのデータ分析力

不言実行は卑怯だ、って言われて納得してしまった! 伊藤嘉明/どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力

MBA 経営者

『どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力』
この本のタイトルの胡散臭さ、バカっぽさは、
売るために必要なことだろうとは思っていてもちょっと引く。

このタイトルにつられて読む人がバカっぽく見えるタイトル。
いやなんでそこにこだわるかと言うとこの本が結構良い本だからなんだけど。

タイトルの胡散臭さは置いといて、ハイアールの伊藤社長の本だ、というと
一瞬くだらないと思ってそっぽを向いたビジネスパーソン
手に取ってくれるかもしれない。
まぁそういう売り方が良くわかる帯のデザインだよね。
帯は伊藤さん推し。
情弱にはタイトルで、情強には伊藤さんで売る。

経営誌やビジネス誌でもちょいちょい出てきている人で、
その経歴も華々しい。
日本コカ・コーラ、デル、アディダス ジャパン、
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
ハイアール アジアというこのラインナップの華やかさも凄いけど、
本当に凄いのは数年ごとにあえて未経験の業界に飛び込み、結果を出していること。
いわゆる業界を限定しないプロ経営者のキャリアを歩んでいる。

まぁある種のビジネスエリートのマインドがストレートに出てる本書は、
できる人には当たり前のことなのかもしれないけど、
とてもわかりやすくて面白かった。

どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力

どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力


よそ者であることを恐れない

「ポツと出」の意見より「その道のプロ」が考えることの方が絶対正しい。
多くの業界人が、そう考えている。だが、それは思い込みに過ぎない。
P.24

業界の慣習とか、常識に縛られていると確かに当たり前に思ってしまうけど、
自業界の常識は、他業界の非常識だったりするってのは、本当にあるから面白い。
MBAで色んな業種の人たちと話しているとその視野は広がる。
時に話がまったく通じないくらい前提が違ったりするからなぁ。


低迷している業界は・・・

これはあくまでもメーカーサイドのポジショントーク的な文脈もあるんだけど、
それでも自業界にとって、本当にお客様のためになることは何なのかってのは、
ちゃんと考えないといけない問題よね。
出版業界とか、ファッション業界とか、長期低迷市場って
どっか根本でずれているような気がする。

自分で自分の商品価値を落としたり、大事なお客様をぞんざいに扱うような業界に未来はない。適正価格を守り、業界や企業、そして結果的にお客様を守るのは、メーカーなのだ。
P.59 - P.60

それと昔は儲かってた、に依存しすぎてるってのもあるよな。

SPEが傾きかけだのは、ビデオ業界が好調だったときに入社してきた人たちが中堅幹部になったころだ。
1本1万何千円もするビデオが放っておいても売れた時代。20代、30 代、濡れ手に粟でやってきて、中堅幹部が40、50代になったときに、急に傾いてきた。
でも、どうしようもない。
なぜ変化についていけないのか。
それは絶好調のときに、若手で入ってきた社員というのは、どうすれば生き残れるかを考えるスキルが身についていなかったから。
考えなくても毎日儲かった時代が、あっという間に10年とか15年たってしまっていたのだ。
P.108 - P.109

結局、市場が傾いたときに踏ん張らなきゃいけなかった中間層、経営層が、
それまで思考停止でも儲かってたからボンクラ化してる…。
そういう会社が年功序列の会社だったとき、
組織が全うな物になるのに相当時間がかかる。てか、無理かもしれない。


これ真似できるかも?戦略的アカウント計画

ファクトブックを徹底的に整理しておくこと。
これは素直に凄いなぁと思った。
ファクトブックさえ見ればすべて把握できるから、
引継ぎもスムーズだし、状況把握もやりやすい。
何より、これを完成させようとすることで営業自身の能力があがる。
実物見てみたい!

StAPとは、Strategic Account Plan(戦略的アカウント計画)の略で、アカウント管理のことだ。
アカウント管理とは、重要顧客をマネジメントすることだが、StAPは特に、相手の困っていることを把握し、その解決策を考えることを意味する。
ファクトブックは、このStAPを実践するための道具だ。
どんな企業にも困っていることは必ずある。
それを把握して、解決する手助けをするために「この企業(人)の課題は何か」「この組織が困っていることは何か」と、いつも探して、考えておくのだ。
それがStAPだ。
P.82

キャリアの心得

とりあえず話し聞いとけってのはよく言われるな。
自分の市場価値を知っとけと。
でもあの手の電話ってすげー胡散臭いから、
昔、面倒くさがってたら電話来なくなったこともあるな…。
まぁ、声かけてきたヘッドハンティングの会社が
よくわからん会社だったってのもあるけど。ちょっと反省。

もしあなたが、他の部門や会社の人から引き抜きの話を受けたり、ヘッドハンターから声をかけられたら、たとえ転職する気がなくとも、会って話を聞いておくべきだ。
なぜなら、自分の市場価値を常に確かめておくことは大事だからだ
P.122

そんでもってこの辺のマインドはビジネスエリート共通の見解っぽいところ。
でも地位が人を作るってのはあるよな。
経験や知識が十分蓄積されてから、とか眠たいこと言ってる人には任せられないってのは確か。
情報が揃っていないと意思決定できません、みたいなのと同じ無能さを感じる。

経験や知識なんて、ポストに就けば後からついてくる。
「経験や知識が十分蓄積されてから」なんて言っている人は、一生そのポストに就けないだろう。
抜擢人事は受け入れるべきであり、そのときに必要なものは年齢でも経験でもなく、「やってみます」「やらせてください」という姿勢だ。
(中略)
「年齢は関係ない。
経験も関係ない。
大事なのは姿勢だ」
やる気がある者が、やれ。
何かを成し遂げるのに、経験も知識も年齢も関係ない。
「やってやる」という気持ちと、やり遂げるために最善の努力をする覚悟があるかどうかだけが、できるかできないかを分かつのだ。
P.132 - P.133

下に対してはやる気があるのか、無いのかしか興味ない。
何がやりたいのか、どれくらいやりたいのか、とか。
で、経営者のキャリアパスってのも、納得。

「では、経営者になるためのキャリアパスとは何か?」ということについて、アドバイスを送ろう。
これは私の言葉ではなく、魚谷社長が、いつか私に送ってくれたアドバイスだ。
「社長になるには、マーケティング、営業、オペレーションを経験する必要がある」
私は今、ハイアールアジアの社長をしており、その前はSPEでも日本と北アジアを統括する代表を経験した。
今ではこのアドバイスが、的を射ていると実感を持って言うことができる。
P.139

確かに絶対外せない3つだなって感じがする。
この3つの勘所押さえておけると良いんだろうな。


強みを複数持て

数学の記号に「π(パイ)」という記号がある。
私はこれからのビジネスマンはπであるべきだと考える。
どういうことかというと、πという記号は2本足で歩いている人間のように見えるが、どの業界に行っても自分の足で歩いていくには2本足が絶対必要だからだ。
今までのビジネスマンは1本足の人が多かった。
つまり、終身雇用に守られたその道一筋ウン十年という生き方だ。
でも1本足しかないと、何かあったときにすぐひっくり返ってしまう。
たとえばデザイナーなら、「私はデザインのプロです」と、そこだけを突きつめるより、経営戦略の語れるデザイナーとか、マーケティングができるデザイナーになる。
営業なら、営業一本の人よりも、営業とマーケティングの経験がある、といった具合だ。
その方が、生き残る確率も、世界中の会社から求められる可能性も高くなる。
だから、同じ仕事をし続けるのは得策ではない。
そして違う仕事をするにしても、業界を超えて仕事ができた方が、この先の世界でよリ必要とされることは、いうまでもない。
転職は社内でもできる。
1つの業界で通じるマーケッターより、どんな業界でも通じるマーケッターの方が市場価値が高いことは自明の理である。
P.104

以前、お話を聞く機会のあった藤原和博氏は三角形って言ってたのを思い出した。

藤原和博の必ず食える1%の人になる方法

藤原和博の必ず食える1%の人になる方法

まずは軸になる二本足。これは近い領域で二本持て、と。
そしてその後の3本目、これをどれだけ遠いところにジャンプできるか。
遠ければ遠いほど、三角形の面積はでかくなる。
その面積のでかさが自分の価値だと。

いずれにしても一本足ってのはしんどいってことだな。


ビジネスマインド

どんな姿勢で臨むのかっていう話。
ビジネスエリートのちょっとマッチョな考え方。
こういうマインドで生きることについていけない人もいるんだろうけど、
思うに、ここまで割り切って演じた方が結局自分が楽なんだよな、と思う。

人間だから365日、24時間自信にあふれているわけではないし、弱気になることもある。
でもそれは人前で見せなければいいだけの話。
リーダーを演じることでチームワークが良くなるなら、やらないことは職務放棄だ。
このことは、リーダーだけでなく、ビジネスパーソン全員にも同じことが言える。
できるやつ、すごいやつ、誰よりも優れたやつを演じればいい。
そして、実力が伴っていなければ笑われるだけだから、努力しようとする。
その努力がいつか「本当にできる」「本当に優秀である」ことにつながるのだ。
P.186

知識や経験は、所詮過去のものだ。
業界の知識や豊富な経験があっても、それが未来を切り開く鍵になるかといえば、必ずしもそうではない。
未知の世界で結果を出していくためには、姿勢が大事なのだ。
P.213

結局こういう、ちょっとマッチョな思考回路って、
自分で自分をだますと言うか、自分を奮い立たせると言うか、
結局自分を守るためにそれが一番合理的なだけなのよね。
人間、みんなそこまで無敵の強さを持っていないし、
サボりたいときはサボりたいし。
でもそのままだらだら生きてるだけの人と、
少しでも自分を律して良い習慣を続ける人の差は大きいわけだ。
で、自分を律するのって結局自分で自分をだますってのが多い気がする。


そして一番大事なのは主観

よく「ものごとは客観的に見ろ」と言われているが、大事なのは客観ではなく主観だ。
「自分」を持ち、自分の目で見て、考えた主観こそ、価値があるのだ。
そもそも人間は、本当の意味では客観的になれるわけがない。
俯瞰的にものを見ることができるかもしれないが、俯瞰的に見るのも、やっぱり主観だ。
P.215

これは人生の真理だね。
自分がどう思うかがとても大切。
幸せとかも主観だから、自分が幸せかどうかなんて自分次第だよなぁ。

良い主観を持ち続けることが良い人生に繋がりそう。


ビジネスにおける不言実行は卑怯だ

色々と取りとめも無くメモしてきたが、
自分が一番そっかー、と納得してしまったのが有限実行のくだり。
不言実行カッコいいと思ってました。
思春期に読み漁った歴史小説のおかげで儒教道徳が染みついてるので…

確かに、不言実行は卑怯かもしれん!改める!

自分の意思を口にする

不言実行より有言実行

日本には古来より、黙って結果を出す「不言実行」を「カッコいい」「男らしい」と評価する向きがある。
だが、私はそうは思わない。
ある意味、卑怯だ。
ビジネスでは「黙って結果を出す」ことはNGである。
できるなら事前に言わないと駄目だ。
組織はそれに期待して計画を立てるのだから。
チームプレイとは、役割分担のことに他ならない。
だから「自分がこれだけやる」というコミットを見せてくれるのならば、私はその人にプロジェクトを任せる。
かたや「自分には無理です」と謙遜しながら、あとから「やりました」と言う人は、計算もできないので、評価もしない。
「できるなら最初からそう言え」という話だ。
不言実行と有言実行とでは、不言の方がプレッシャーはない。
有言の方は「これだけやります」と言った瞬間に責任が伴い、あとにひけなくなる。
不言実行は責任が伴わない。
だから卑怯なのだ。
不言実行する本人も、達成する前に「これはできそうだ」とある程度わかっているはずなのに。
だから私は「これだけやります」と言う人間を評価する。
P.227 - P.228


どんな業界でも記録的な成果を出す人の仕事力

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