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数学でカジノと株式市場に買った男の物語。エドワード・O・ソープ/天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す

個人はカジノに勝てるか、この命題は長らくカジノには勝てないと言うことが証明されていた。
一定の確率で勝負がつくゲームにおいては資金力の差が勝敗を決することが証明されていたからだ。

ところが、著者はそのセオリーに真っ向勝負を挑む。
例えばブラックジャックで、場に出ているカードを全て記憶して計算すれば、
プレイヤーが確率的に有利になるシチュエーションはあるはずだ、と。
そういった場面にだけ大きくかけて勝負をしていけば、カジノにも勝てるのではないか、と。

その理論を完成させ、自ら実践し、実際にカジノに大勝ちした男。
その男の自伝がこの本だ。

マイクロソフトの日本法人代表だった成毛眞さん(稀代ののノンフィクション本読み)も
絶賛しているので興味を惹かれて読んだのだけど、これがすこぶる面白い。

カジノに買った後は戦場はデリバティブ取引に移り、そこでも勝ち続けている。

天才が金儲けに才能を使うとこうなるんだな、ということに尽きる。
実際彼はクロード・シャノンなんかとも交流があり、
研究者として生きていく道もあった人なのだけど、もう少し金儲けの方に軸足を置いた人。

それと、天才を育てるのも大変だなぁ、というエピソードもちらほら。
子供の頃に爆発物作りにハマってニトログリセリンを作ったことがあるらしいのだけど、
タンスの中からニトロとか出てきて欲しくないなぁ、と思ってしまった。

何れにしても、伝記って自伝でも、第3者でも、面白いもんだね。