企業の将来を左右する新製品開発が本章のテーマ。
マーケターは新製品開発においても、主要な役割を果たせる。
予算の考え方や評価方法に関する記述は興味深かった。
深掘りしていくとマーケティング・サイエンスの領域。
この世界は奥が深そうで興味深い。
- 作者: フィリップ・コトラー,ケビン・レーンケラー,恩藏直人,月谷真紀
- 出版社/メーカー: Pearson Education Japan for JP
- 発売日: 2008/04/02
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新製品の6つのカテゴリー
1.これまでにない新製品
2.新しい製品ライン
3.既存の製品ラインへの追加
4.既存製品の改良や変更
5.リポジショニング
6.コスト削減
P.790
全く新しい新製品開発には時間もコストもかかり、リスクも大きい。
大手一般消費財メーカーを例にその予算をシミュレーションした下りが面白い。
新製品開発マネジャーが64のアイデアを検討した。そのうちスクリーニングに合格したのは、わずか4分の11に当たる16アイデアだけだった。この段階で1つのアイデアを検討するのに1000ドルかかっている。(中略)成功するアイデア1件を開発するのに、572万1000ドルがつぎこまれた。(中略)成功する新製品を1つ開発するには総額1398万4000ドルのコストがかかっている。(中略)企業は成功する新アイデアを1件見つけ出すために1400万ドル近い予算を配分しなければならない。
P.796
製品コンセプトの選定
製品コンセプトの各要素に対して、消費者が何に反応するのかを
見極めるのに使えるのが、コンジョイント分析。
ただ、コンジョイント分析をする前提として、
アンケートをとる製品コンセプト自体が間違ってるとダメなのは言うまでもない。
ここが実務では難しい所。コンジョイント分析を行えばどの要素が有効かは見えてくるけれど、
選択肢の中にもっと有効なものが入ってない可能性は常にあるのだ。
製品テスト
消費者テストによって選好を測定する方法。
例はA、B、C3パターンの比較。
ランク順位法
3つを単純にランクづけする方法。ABCとかCBAとか。
もの凄くシンプルなのだけど、各製品に対する感情の強さや
気に入ったものの有る無しがわからない。
一対比較法
一対の製品を提示してどちらが好みかを答えてもらう。
AとBならAだな、とか。AとCならCだなとか。
モナディック評価法
1つの項目に対する好みに応じて順位をつけてもらう。
7ポイント尺度であれば、1は大嫌い、4は無関心、7は大好き、といった感じ。
消費者採用プロセス
いわゆるロジャースの普及理論。
この5つのグループに対してそれぞれ異なるアプローチをしないといかん。
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