ビジネス書大好きMBAホルダーが教える私の学びシェア

本を読んでそこから新しい知識を得たり、学んだりすることが大好き。学びたい、成長したいという意欲のあるビジネスマンの皆さん、一緒に成長しましょう。

最新の事例や研究成果が盛り込まれている決定版の教科書。 マイケル・R・ソロモン/ソロモン 消費者行動論 中

この上中下巻は、1冊の分厚い教科書を3分冊にしたもの。
従って、ページ数の表記は上巻から続いている。

うまいこと日本の最新事例を盛り込んでいるのが本書の特徴で、
読み物としても面白い本に仕上がってる。

ソロモン 消費者行動論 [中]

ソロモン 消費者行動論 [中]

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自己啓発書とは何なのか、そこから炙り出される社会の側面とは、今年一番の面白さだった!! 牧野智和/日常に進入する自己啓発:生き方・手帳術・片づけ

今年読んだ本の中で、今のところベストなんじゃないかというくらい面白かった。
今や書籍の一大ジャンルになっている自己啓発本
その自己啓発本の歴史を紐解き、分類していきながら、
どのような主張がなされてきたか、それがどのように受容されてきたかを
フランスの社会学ピエール・ブルデューフレームワークを用いて整理していく。

何を行うことで自分にとって、あるいは他者に対して、自らの存在(アイデンティティ)が証明できることになるのか、その存在証明の区分線を浮き彫りにすることにある。
どのような振る舞いが、どのように卓越的な、あるいは劣るものとしての位置づけを施され、また優劣の両極にはどのような人々が配置されるのか。
今日における通俗的な差異化・卓越化(ディスタンクシオン)の一形式を、自己啓発書を素材にして明らかにすること――それが本書の目的である。
P.5

日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ

日常に侵入する自己啓発: 生き方・手帳術・片づけ

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必要以上に群れる必要は無い。一人でいられる強さみたいなものは大切。 山田玲司/非属の才能

非属の才能とはどこにも属さず、迎合しない才能のこと。
同調圧力が強く、空気の読み合いがコミュニケーションになっている
現代においては、なかなか育ちにくく、生き辛い才能だと言える。

というか、普通に生きてると才能つぶされやすい環境が蔓延しているような気がする。

でも、人と違うことってめちゃくちゃ重要だし、
それこそが才能でしょう、ってのはまったく持ってその通り。

それを貫き通せるかってのが難しい問題なんだけど、
まぁこれはきっとこれからも難しく、人は成長するにつれ凡庸になっていくのでしょう。
じゃないと、本当に貫き通した稀有な人たちは稀有だからこそ価値があるわけで、
たくさんいたら成立しない気もする。

とりあえず思春期の子供に読ませてみたいような気もする、というか
そういう売り方をしている本でもあるのだけど、
実際のビジネスにおいては非属過ぎてもうまくいかんしなぁ。

子供が超非属な感じになったらわかっていても心配してしまう気がする・・・


非属の才能 (光文社新書)

非属の才能 (光文社新書)


同調したり、群れたり・・・

まぁ、誰かがその理解者になってあげられると当人は幸せだろうね。
家族はもちろんだけど、家族以外で見つかるともっといいな、とは思う。

どんな人も、多かれ少なかれ「学校では評価されない才能」を持っている。
ある人は、「他人の気持ちがわかる」という才能かもしれない。
またある人は、「いるだけでその場が和む」という才能かもしれない。
はたまた、「とにかく歩ける」という才能の持ち主もいるだろう。
そういった見過ごされがちな些細な才能こそが、のちのち大きな才能へと育っていくことはこれまで述べてきた通りだ。
重要なのは、その才能を理解してくれる「理解者」がひとりでもいるかどうかということだろう。
P.41

SNSとか普及してなんとなくつながりとかが大切な感じになってるけど、
そういうのはほどほどにして、一人でいられる強さみたいなものを
持てるといいなとは思う。

たしかに、人間はゆで蛙ほどバカではない。
ただしそれは、「ひとりでいれば」という条件付きのことかもしれない。
群れた途端に危険を察知する感覚は鈍りはじめ、群れの感覚を優先するようになり、しまいには蛙と同じくバカになってしまう(実は、ゆで蛙の話は寓話にすぎず、実際に実験を行うと、蛙は熱くなってきたら自分から飛び出すという。
ということは、人間は蛙以下のバカということだ)。
「三人寄れば文殊の知恵」と言うが、それは自分の頭で考えることのできる人間か集まったときの話で、「三人寄れば場の空気で」といったことのほうが多いのが現実だろう。
P.105

本読んだり、映画見たり、何でもいいのだけど、
一人の時間を充実させられる人は素敵だと思う。

非属の才能 (光文社新書)

非属の才能 (光文社新書)

調査時に発生するバイアスとか理解してないと、定量調査は誤解を生む! 辻中俊樹、櫻井光行/マーケティングの嘘 団塊シニアと子育てママの真実

団塊シニアと子育てママの真実」というサブタイトルにある通り、
その2つのセグメントを調査した結果わかった面白い事例を示しつつ、
定量調査の難しさとか、実態を把握することの難しさを示す本。

たぶん、両方のセグメントに関して、当事者だったり、
身近にいたりすると、特に新鮮ではないと思う。

でも、両方詳しいって人はまれだと思うので、
たいていの人は面白がれるはず。

そして意外と、自分が知ってるリアルな実態って、
調査からあぶりだすのは難しいものなんだなってのもわかる。

マーケティングの嘘: 団塊シニアと子育てママの真実 (新潮新書)

マーケティングの嘘: 団塊シニアと子育てママの真実 (新潮新書)


定量調査やアンケートの難しさ

コトバは社会の中で共通概念になるべき「指示的」な意味を持っている。
あるコトバを聞いて、誰もが同じモノやコトを思い浮かべる場合である。
一方、個人はそのコトバに対して解釈をしたりイメージをしたりして、「自己表出的」な思いやモヤモヤとした感じを持つ。
したがって、コトバの持つ指示的な意味の概念と、生活の実態の中でのコトバの多様性と不明確さをしっかり把握する必要がある。
こうした前提を踏まえていない定量調査の回答は、「不正確」なものであると言わざるをえない。
P.24

コトバの定義とか、ニュアンスをアンケートから拾い上げるのは本当に難しい。
アンケート調査の難しさ、そこからどれだけバイアスを取り除くかってのは、すごく難しい問題。
典型的なのは、意識する、しないに関わらず、回答者が嘘をついてしまうこと。

定量調査がダメな二つ目の理由は、定量調査の対象者は嘘をつくことである。
『「社会調査」のウソ』(谷岡一郎著)という本によれば、選挙前に行なわれる調査では、毎度のように七割前後の大が「必ず投票に行く」と答え、「なるべく行く」を含めれば九割程度が投票に行く計算になるが、実際に投票に行った人の割合は、「必ず行く」と答えた人の割合より二割ばかり下回っているのが実情だという。
P.25

自分の実態ではなく、あるべき姿を答えてしまったり、
自分の回答の整合性を取るために、後の質問の回答をしてしまったり・・・

ちょうどビジネススクールでもこの手の話があって、
マーケティングリサーチのことを本格的に学ぼうかしら、と思って見つけたのが
マルホトラさん。
結局高いし、入手しづらいしでほしいものリストに入れたままにしてるけど。

マーケティング・リサーチの理論と実践 理論編

マーケティング・リサーチの理論と実践 理論編

  • 作者: ナレシュ・K.マルホトラ,日本マーケティングリサーチ協会,JMRA=,Naresh K. Malhotra,小林和夫
  • 出版社/メーカー: 同友館
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本
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マーケティング・リサーチの理論と実践―技術編

マーケティング・リサーチの理論と実践―技術編

  • 作者: ナレシュ・K.マルホトラ,日本マーケティングリサーチ協会,JMRA=,Naresh K. Malhotra,三木康夫,松井豊
  • 出版社/メーカー: 同友館
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 単行本
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面白メモ

コーヒーとの接点、男女で違うって話は面白かった。
うちの場合はあまりそういう感じはしないけれど、それは共働きだからだろうか??

簡単にいえば若い時にコーヒーというものにエントリーする確率が大きく減ったということである。
若者のコーヒー離れである。
とりわけ男性で強い。
通常、二五年間にわたりエントリー期にこれだけコーヒー離れを起こしていけば、その余波で二五~二九歳の時期でもコーヒー離れが加速するはずなのである。
ところが、男性ではその傾向がみうけられるものの、女性ではまったくそれがない。
つまり、出産、子育てというライフステージの転換が、コーヒーの飲用の習慣化を促しているといえる。
P.83

いや、たんにうちの嫁さんがコーヒー好きじゃないだけかもしれない・・・。
そしてシニアの家がダウンサイズしない理由もすごく納得。

シニア夫婦二人の生活の実態やニーズは、明らかに「シングルミックス」なのである。
シングルの生活を確保しつつ、共有化できるところだけをミックスするというスタイル、シングルミックス=ミングル」だ。
三世代連鎖という新たな家族の拡大期を抱えたシニアにとっては、ミングルスタイルに加えて、孫たちが安全に楽しめ、娘たちも集えるような、さらに複合的な空間機能を必要としている。
これではさらに、ダウンサイズなどしようがない。
P.118

子供や孫が遊びに来ることを考えるとダウンサイズせずに、
住み続ける、それって子供たち側からのニーズもあるし、
元気なうちはそうなるんだろうなぁ。

総じてこういった話は、行動観察の本を依然読んでいたのですんなり理解できた。
なので、こちらの本もお勧め。

digima.hatenablog.jp


マーケティングの嘘: 団塊シニアと子育てママの真実 (新潮新書)

マーケティングの嘘: 団塊シニアと子育てママの真実 (新潮新書)

国家権力による不当な圧力に最後まで屈しなかった男の記録。 高杉良/不撓不屈

飯塚毅という実在した税理士の半生を描くノンフィクション小説。
その半生は、国家権力から目を付けられ、不当な調査、弾圧を受けた戦いの歴史でもある。

そして、この人は税理士の歴史を切り開いてきた人でもあるのだな。

読んでみるとしみじみ思うが、昔の人はなんというかそもそもの気合が違う。
恵まれない時代を経験した人のハングリー精神、といった次元ではなく、
なんというか真剣に生きている気がする。

浮いたところのない生き様が凄まじい。
逆境に負けない強い精神もだが、それ以外にも学ぶところは多かった。

不撓不屈〈上〉 (新潮文庫)

不撓不屈〈上〉 (新潮文庫)

不撓不屈〈下〉 (新潮文庫)

不撓不屈〈下〉 (新潮文庫)

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データ分析の前にデータベースについて最低限の知識は持っておこうと思って。 ミック、木村明治/おうちで学べるデータベースの基本

大学院も無事卒業したので仕事にフルスロットル
ただ、卒業しても学び続けることはやめないようにしなければ、
というわけで、実務でも興味があるデータ分析とかの勉強を続けていきたい。

で、最初に手に取ったのがこの本。
分析の前に、まずデータベースについての最低限の知識を得ておこうと思った。

おうちで学べるデータベースのきほん

おうちで学べるデータベースのきほん


本当にいろはが学べる

データベースって何?
コストやアーキテクチャ、可用性と冗長性。
DBMSSQL、テーブル設計の基礎。
そしてパフォーマンス問題まで。

それぞれの内容は概要程度なのだけど、
とても平易でわかりやすい。

ITが専門ではないけれど、データ分析などにも関わるマーケターとか、
一度読んでおくといいかもしれない。

細かいことは置いといて、こんな要素があるんだって言う全体感の把握ができれば十分。

で、どうやらこれってシリーズ化されているみたい。
結構うまいことまとまってたので、他の分野も読んでみようかしら。

おうちで学べる仮想化のきほん

おうちで学べる仮想化のきほん

おうちで学べるプログラミングのきほん

おうちで学べるプログラミングのきほん

おうちで学べるネットワークのきほん

おうちで学べるネットワークのきほん


SQLと実行計画

SQLもかじろうと思っていて、ちょっと面白かったのは、
普通のプログラミング言語と違ってSQLは欲しいデータや処理の指定はするけど、
その実行計画はデータベース側が判断するということ。
人が判断するよりもデータベース側が判断した方が正確、という前提らしい。
なのでよっぽどのことがなければ、実行計画はお任せ。
ある程度指定することはできるらしいけど、基本的には推奨されていないらしい。
まぁ、初心者レベルでは首を突っ込まない方がよさそうな雰囲気。

ただ、インデックスとか実行計画の手前の段階でできる
パフォーマンス向上策に関してはある程度理解しておきたいとも思った。

おうちで学べるデータベースのきほん

おうちで学べるデータベースのきほん

消費者行動論の教科書。事例が新しくて読み物としても楽しい! マイケル・R・ソロモン/ソロモン 消費者行動論 上

消費者行動論の世界的権威によるテキスト。
3分冊になっていて、その上巻がこれ。
平易な文章で書かれていて、事例も豊富なので楽しく読める。

ソロモン 消費者行動論 [上]

ソロモン 消費者行動論 [上]

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