実際にビジネスの現場で行われている分析を事例として、紹介している新著。
こういうのって、実務家には何よりも具体的な分析事例に沿って
話してもらうのが一番しっくりくる。
というわけで、こういう本を待っていたし、
こんなノリの本がどんどん出てくると実務家としては大変有意義。

マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例
- 作者: 朝野熙彦
- 出版社/メーカー: 東京図書
- 発売日: 2016/04/10
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
非階層クラスター分析
ここで語られているように実現可能な施策の数以上に細かくセグメントを切るのはあまり意味がない。
デジタルマーケの世界では使いやすいマーケティング・オートメーションツール(CCPMとかAimstar)とかが
出てきているので、うまく組み合わせると従来以上に細やかなセグメントを切って、
施策を自動で打ち分けするなんてことも可能になってくるだろう。
非階層クラスター分析は、階層的な構造を持たず、あらかじめいくつのクラスターに分けるかを決め、決めた数の塊(排他的部分集合)にサンプルを分割する方法だ。階層クラスター分析と違い、サンプル数が大きいビッグデータを分析するときに適している。ただし、先に述べた「最適クラスター数を決める基準がない」という問題がある。効率的なCRMの施策のためにクラスタリングをする場合は、マーケティング課題に合わせて分析者が決めるのがよい。例えば、考えられる施策が10しかないのに、15に細分化する意味はない。
P.37
で、非階層クラスター分析の時の注意。
これ、自分たちは主に購買データを分析しているので、要注意。
すべてのデータが完璧に5段階評価で埋まったアンケートデータを用いたクラスター分析なら、それで良いことも多い。しかし、購買データのような非常にスパース(疎)なデータや、買った、買わないなどの2値データを用いて分析を行う場合は、距離の公理を満たさない類似度を用いることも必要であり、それを知らずに分析を進めても良い結果が得られないことが多いので、注意が必要である。
P.48
分析とは
数字が増えました、減りました、って報告だけじゃ分析じゃないのよね。
そういうのただの集計だからってことだ。
考えるべきは有意に増加したか否かではなく、その変数が母集団において増加したということが、どういう「意味」をもつのかということである。つまり「平均で0.22増加した」という結果が、「消費者の購買行動のどういう変化を意味するのか」を理解し、次に「その変化はマーケティングにどのような示唆をもたらすのか」を考えることが分析である。
P.99
PSM分析
価格受容性の分析、先日ちょうどこの話が出ていたので気になった。
こういうのも知ってるのと知らないので雲泥の差だよな。
時にそれだけの差が、大きな差になってしまうことが実務だと多い気がする。
だから、無知は罪になってくるんだよなぁ。
時系列データの分析
時系列データは、通常4つの変動要因があるらしい。
傾向変動、循環変動、季節変動、不規則変動の4つ。
この4つの要素に分解した上で、組み合わせ方には加法モデルと乗法モデルの2種類があるらしい。
これはそのまますぐに参考にできる気がする。
予測方法に関してもEPA法という経済企画庁で開発された手法があるなんて初めて知った。
これも試してみたい!
そういえば以前読んだ多変量解析の入門書も朝野さんでした。
初心者なので毎回学びがあります。

マーケティング・サイエンスのトップランナーたち~統計的予測とその実践事例
- 作者: 朝野熙彦
- 出版社/メーカー: 東京図書
- 発売日: 2016/04/10
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