ビジネス書大好きMBAホルダーが教える私の学びシェア

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強い信念は人を動かし、組織から力を引き出す。 鳥羽博道/ドトールコーヒー「勝つか死ぬか」の創業期

ドトールの創業者鳥羽博道氏の創業期。
経営者自身による回想的なビジネス書を読むことは少なかったのだけど、
「模倣の経営学」を読んでから、にわかに興味を持ち出した。

そんな流れの中で1冊。

とても読みやすく、この人が真剣に喫茶店を変えようとしていたこと、
顧客第一主義でやってきたことが伝わってくる。



経営理念があるか、ないか。

本書でも触れられているが、
経営理念を掲げ、それを徹底することの重要性、その辺が最近の関心事。
思い込む力、やり遂げる力、としての経営理念。
もともと美辞麗句としての経営理念は好きじゃない。
きれいごとを言っているように見えて、全く共感できないというタイプなのだが、
それでも、事業には理念が必要だと、再三聞き、自分なりにもう一度考えてみたくなった。

確かに、経営者には強烈な理念があるのだな、ということは
こういった本を読むと分かる。
鳥羽氏自身もその重要性を再三繰り返しており、
経営理念の徹底と実践が、最終的なサービスの質にも響くと言っている。
確かにそうなのかもしれない。
なんというか、組織の力を引き出す言葉が必要なんだな、と思う。

ドトールが儲かり始めた時に、国内の他の企業が海外ブランドと組んで
相次いで参入してきたエピソードがあったが、
結果的にほとんどが撤退し、ドトールが生き残ったのは理念があるかないか、
だと言っていたのが印象的。

おそらく撤退した企業にもそれなりの理念はあったのだろうが、
美辞麗句としての理念を、経営者がどこまで本気で思っているか、
そのある種の思い込みの強さが組織の力を引き出し、巨大なパワーとなって、
最終的には差別化要因にもなってくるということなのだろうか。

大切なのは言葉自体ではなく、経営者の本気度合いなのかもしれない。
そう言った意味では今の自分には人生を賭けてでも成し遂げたいことが無いな、と思う。
思いの強さの点でまだ弱い。

もう少し、考えていきたいと思うし、たまにはこう言った類いの本を
読んでみるのも気分が変わってよいものだと思った。