企業の財務分析のハウツーを解説した本。
財務比率分析とか、基本的なことを解説してくれているのだけど、
こう言うのは実際に自分で手を動かしてやってみるのが一番。
あくまでも副読本、というかおまけとして読んでみるのがいいかも。
- 作者: 西山茂
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 単行本
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財務分析とは関係ないけど
基本戦略のなかで,コスト・リーダーシップ戦略を採用して勝つことができる企業は基本的に1 社であるが,差異化戦略では数社が共存することができる.この点もしっかり認識しておく必要がある.
P.90
たしかにコスト・リーダーシップの勝者になれるのは、その市場で1社だけなんだよな。
差別化は共存が可能だけど。
ヒトと情報は記載されない。
日本の会計のルールでは「取得原価主義」が原則となっている.したがって,取得するのに金額がかかるものについては貸借対照表にすべて記載されている.しかし,一方で企業が収得するのに金額がかからないもの,あるいは金額で測定することが難しいものについては,基本的に貸借対照表に記載されないことなってしまう.たとえば,社内で生み出した技術や販売方法などのノウハウ,企業の活力,ブランド,経営者や従業員の能力などについては,基本的に貸借対照表には記載されないのである.つまり,ヒト,モノ,カネ,情報といった代表的な4つの経営資源のうち,ヒトと情報についてはなかなかその価値が貸借対照表に表れにくいのである.貸借対照表を分析するときにはこの点についても注意する必要がある.
P.141
貸借対照表に記載されているもの意外にも企業の価値となる物があるということ。
財務分析だけだと足下すくわれる危険性もあることは肝に銘じておきたい。
本業って何?
企業の本業は,本来企業の憲法とでもいうべき定款のなかの「目的」に記載された事業のことである.定款に記載されたビジネス,あるいはその周辺のビジネスから得られた収益が売上高として集計されるのである.
P.143
そういう定義なのね、知らなかった。
企業活動の投資対効果
損益計算書は,一定期間の企業の活動を,利益というものさしで表したものである.しかし,損益計算書だけでは,そこに記載されている売上高や利益を,実際にどれだけの資金をつぎ込むことによって獲得したのかといった,ビジネスの効率はわからない.つまり,貸借対照表と結び付けてみていかないと,事業から効率よくリターンを生み出すことができているのかといった,もっとも重要でまた最近改めて重視されているポイントの善し悪しがわからないのである.
P.155
欧米の企業っぽい話だけれど、経営の効率性の重要度が高まっている。
投資に対して効率的にリターンが出せているのかどうか。
そこらの分析は、B/SとP/Lを両方用いて見ていくもの。
株主価値の最大化とか、もちろん重要なんだけど、
危ういバランスで成り立っているような気がする。
ビジネススクールで学んだ結果思うことは、弊害も多数ありそう。
むしろ非上場企業って面白いなと思ってしまった。
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