学びや思いつきを記録する、超要約ノート

国内MBA2013年入学、2015年無事卒業!読んだ本、記事、などの読書ノート。 忘れないために超要約整理。そんな記録。

マーケティングはBtoCだけのものじゃない。BtoBにおいても重要かつ有効なのにできてない企業多いよね、というお話。 余田拓郎/BtoBマーケティング 日本企業のための成長シナリオ

総花的なマーケティング本ではなく、
テーマをBtoBマーケティングに絞り込んで書かれた本。

BtoBビジネスの特徴を押さえた上で、
BtoBビジネスにおいてもマーケティングは重要なんだってことが
事例や研究を紹介しながら展開される。

仕事にもよるだろうけど、自分はマーケティングに対して
BtoCのイメージが強かったので、BtoBに関して考える機会としてはとても有意義だった。


BtoBマーケティング―日本企業のための成長シナリオ

BtoBマーケティング―日本企業のための成長シナリオ


BtoBビジネスの基本的性質

BtoB購買では、購買関与者が人数、階層ともに多数になる。
その顧客側の意思決定は組織的なものになる。
稟議に際しての最終判断を下す意思決定者のほかにも、
使用者の立場として関わる人や、技術上の評価をする人など
キーパーソンが複数に渡る場合が多い。


BtoBビジネスにおいてもブランドは大切

産業用タイアに関する調査事例を紹介していたのだが、
ノーブランド品に対してブランド品の価格プレミアムはおよそ20%あった。
購買活動への関わり方において、検討実施メンバーと
意見、情報提供などで検討を側面支援する立場で
関与しているメンバーとでは、関わり方の深い前者の方が
企業イメージの影響を受けにくいという調査も紹介されていた。

結局影響少ないじゃん、という話ではなく、
実際の企業購買においては常に時間的制約に迫られており、
あまり重要でない購買においてブランドや企業イメージが
判断の拠り所になるケースが少なからず存在する、とのこと。

確かに企業イメージやブランドは、
ある種情報の収集と選別のステップを
省力化してくれる効果があるように思う。


関与と知識水準

購買の重要性や動機づけの強さによって、
購買への関与度は変化する。
関与水準が高いほど企業イメージの影響は少なくなる。

また、関与者の知識水準が高いほど、その影響は少なくなる。

当たり前っぽい話ではあるが、これもまた
じゃあブランド効かないじゃんという話ではなく、
現実には重要ではない購買、知識水準の低い関与者というケースは
珍しくないということ。
結果的にブランドや企業イメージが
企業購買に影響を与えるケースは多いのかも。


成分ブランド

製品やサービスを構成する技術や素材、部品などにブランド名を付与し、
差別化の手段として活用するのが「成分ブランド」というやり方。
インテルのペンティアムとか、ゴアテックス、
ドルビー、テフロンなんてのが代表選手。

BtoB企業の経営者は技術偏重の傾向がある。
技術があればブランドは関係ない、というスタイル。
硬派な技術屋のおやじさんって感じ。
確かに技術力に秀でた部分が無ければブランディング
成り立たないのだが、技術や品質に自信のある企業こそ
ブランディングを通じたより高い付加価値の獲得を目指すべき。
なぜなら長期間に渡る競争優位をもたらすドライバーになりうるから。
ブランディングのプラスの影響は直接の顧客だけでなく、
その先にいる顧客の顧客を刺激することで
持続的な優位を築けるケースが見られるようになってきた。


スイッチング障壁か顧客満足

顧客維持の手段がスイッチング障壁なのか、
顧客満足によるものかは重要な違い。
マネジメント手法が変わるから。

従来はサプライヤーを探す探索コスト自体が高かったことから、
スイッチングコストが高くなる傾向があった。
だが、インターネットの普及により、
探索コストが劇的に低下した。
こうなるとスイッチングコスト頼みでは
維持し続けられない状況が起こりうる。
顧客を維持するための重要な要素として
BtoBにおいても顧客満足が重要性を増している。

短期的には顧客満足と利益は相反する。
中長期的に顧客満足が利益に繋がるシナリオを
描くのが経営者の仕事。


マーケティングがない

日本企業のトップに就任した外国人社長がしばしば口にする台詞。
研究開発には優れているが、マーケティングがない。
これはまったくやっていないということではなくて、
マーケティング活動が統合管理されていないということ。
マーケティング・マネジメントが弱いってことね。

マーケティングの計画と実行には、
内的一貫性と内部外部環境との整合性という2つの視点が不可欠。

内的一貫性というのは、マーケティングの各要素の寄せ集めでは無く、
要素間の整合性を確保するということ。

内部外部環境との整合性は、多様な環境に
マッチしたマーケティングが必要ということ。
消費者の知識水準や購買状況に合わせたマーケティングが必要だし、
競争への対応も重要。
そして実行可能なものじゃないと意味が無い。


本質は一緒

BtoBマーケティングもBtoCマーケティングも本質は同じだと感じた。
ただ、BtoBにはBtoBの特殊性があり、気の使い方が変わってくる部分がある。
さらにもっと根本的な認識としては、
マーケティングはBtoCだけのものじゃないということ。
BtoBにおいても重要かつ有効。
こう書くと当たり前のことのように思えるけれど、
本気でその重要性を理解して実行できているか、となると
できていない企業は多いのではないか。

BtoBマーケティング―日本企業のための成長シナリオ

BtoBマーケティング―日本企業のための成長シナリオ