ビジネス書大好きMBAホルダーが教える私の学びシェア

本を読んでそこから新しい知識を得たり、学んだりすることが大好き。学びたい、成長したいという意欲のあるビジネスマンの皆さん、一緒に成長しましょう。

2014-01-01から1年間の記事一覧

乱売の抑制と価格統制がメーカーによる流通系列化のきっかけ。 石原武政、矢作敏行/日本の流通100年

あまり流通業のことは知らなかったので、とにかく概観を掴もうと思って 見つけた本がこれ。電器、食品、衣料、製薬などの業界ごとに、 卸がどのように変化していったかをまとめた本。 自分の狙いにはピッタリの1冊で、大まかな流れは把握することができた。…

書店は在庫リスクも無く、儲かる、と思われていた時代があったんだな。能勢仁/書店経営のすべてがわかる本

出版されたのは96年、出版市場がピークを迎えた年。 ここから今日に至るまで、市場規模は坂道を転げ落ちるように右肩下がりで落ちていく。 それは雑誌の売上が崩壊したことによる急落なのだけど、この傾向はいまだ変わらず、 雑誌は終わりが見えない転落を続…

本当にいいニュースが無いのだが、衰退の貴重な記録。 小田光雄/出版状況クロニクル

著者曰く、出版敗戦の記録。 このネガティブさがもう少しなくなると、もっと面白いのだけど、 この悲壮感漂いまくりな感じは今の出版業界を思えば仕方ないのかもしれない。 まぁ、業界の人たちがこの人の悲壮感の何分の一かでも持ってくれれば もう少し色々…

BCGが生んだ天才がネットによる変革の本質をシンプルに整理。 フィリップ・エバンス&トーマス・S・ウースター/ネット資本主義の企業戦略

BCGが生んだ天才によるネットがもたらす大変革を解説した本。 出たのは今から15年前、1999年。リーチとリッチネスという2軸で情報の流通の変化、 ビジネスへの影響を鮮やかに描き出した本書の本質は今なお有効。 当時これを読んでいたら夢中になったかもしれ…

再販制度ってかなり奥深い。知ってるようで知らないことだらけ。木下修/書籍再販と流通寡占

再販制度に関して正面から取り組んだ本。 意外にも書籍の再販指定はついでくらいになされていたものであることがわかる。 むしろ化粧品業界とかの方が熱心に制度の策定を望んでいたらしい。そんな再販制度の歴史をひも解きながら課題を浮き彫りにしていく。 …

出版社、取次、書店のインセンティブ&ペナルティの必要性は結構前から提言されていた! 畠山 貞/出版販売試論

再販売価格維持制度と委託販売制度によって成立している 現在の出版流通に関して、新たなあり方を模索する試論。結局現状の返品率であったり、マージンでは書店や取次も立ち行かなくなってきている。 抜本的な解決には流通の構造や制度を見直す必要があり、 …

CRMの決定版。これは読んで終わりじゃなくて、実践して初めて価値ある書! 三谷宏治/CRM 顧客はそこにいる

三谷氏はボストン・コンサルティング・グループを経て、 アクセンチュアの戦略グループ、エグゼクティブ・パートナーという経歴。 本書はCRM関連書籍としては大ベストセラー。確かに、とても学びが多い。 CRMって言葉は普及したけど、普及の過程で結構誤解さ…

異業種からの参入者との戦いは、そもそも競争のルールが違う戦い。 内田和成/異業種競争戦略

同じ業界の中での戦いだけでなく、 想像だにしなかった異業種からの参入、競争が 至る所で起こっている。 こういった異業種競争にフォーカスした1冊。事例に古さを感じる部分はあるけれど、 問題意識は今なお有効だと思うし、これからも益々起きてくるのでは…

流行の予測なんて不可能、世相を絡めてどうこう言うやつはみなペテン師のあとづけ。土屋淳二/モードの社会学 自由と束縛のファッション力学

久しぶりの社会学の本、下巻。 身分と生活様式の関係や、モードに対する規制、 メインカルチャーとサブカルチャー、などのお話。 ファッションと世相を絡めるよくある言説を、ペテン師のあとづけと バッサリ切り捨てたり、結構よく読むと痛快。モードの社会…

じぶんなんてものは、最初から存在してないのよって話。 土屋淳二/モードの社会学 ファッション帝国の裸のプチ王様

社会学の本。 この本はロジックの密度が非常に高い。 無駄な補足説明無く、緻密に書かれている印象。だから結構読むの大変でした・・・。癖のある分野だから、好みははっきり別れそうだけど、 たまに触れると刺激になる。 (早稲田社会学ブックレット)" title…

経営者の本にありがちなきれいごと感がない。自分ならできるか、常に問われている気分。吉川廣和/壁を壊す

経営者の本を読むシリーズ、お勧めされて読んでみたのだけど、面白い! DOWAの会長兼CEOで7年で経常利益を10倍にする改革をやってのけた人。タイトルにある壁を壊すは比喩だけではなく、本当にオフィスの壁を壊して回ったという逸話の持ち主。 とにかくきれ…

自分はやっぱりド文系なのだな、と思い知った 高岡詠子/シャノンの情報理論入門

パソコンとかネットワークとか好きですし、興味あります。 が、理論的背景はまったく知りません。 基本原理的な話くらい知りたいなぁと思って手に取ったのがこの本。 なんか情報理論入門、なんてピッタリな感じじゃないですか。でも、所々数式出てきて、つい…

業界問わず自分なりに様々なケースを分析してみる癖をつけることが大事なのだな。三谷宏治/観想力

タイトルだけだと、いったい何の本だろう?と思ってしまうかもしれない。 サブタイトルは空気はなぜ透明か、だ。 何だろうこの禅問答的な問いかけ。 精神世界の話かしら、とかあらぬ妄想が膨らむけれど、 内容は思考法のヒントであり、多彩なケースを紹介し…

本当に重要なものは何か、を問い続け、重みと差を意識し続けること! 三谷宏治/実例で必ず身につく! 一瞬で大切なことを伝える技術

元々はこっち。一瞬で大切なことを伝える技術作者: 三谷宏治出版社/メーカー: かんき出版発売日: 2011/11/11メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 3人 クリック: 22回この商品を含むブログを見る上記を踏まえて、実例をあげて説明しているのがこの本。 一…

意外とほめ言葉のボキャブラリーって無いものですね、と痛感したので。本間正人/[決定版]ほめ言葉ハンドブック

こないだ初めてコーチングの授業を受けて新鮮だったのです。 そこで思い知ったことは、人をほめることの難しさ。 そしていざ褒めようとしてもそのバリエーションの何と少ないことか! こりゃいかん、と思ってほめ言葉ハンドブックを買ってみました。 ビジネ…

一般的な説明は学びがあるのだけど、「不均衡ダイナミズム」は良くわからん。伊丹敬之/経営戦略の論理 ダイナミック適合と不均衡ダイナミズム

アカデミックの世界ではとても偉い人、というイメージ。 版を重ねて出し続けているようで、お勧めされたので読んでみた。 一般的な説明をしている所は良いのだけど、 「ダイナミック適合」とか「不均衡ダイナミズム」とか言われるとちょっと理解に苦しむ。 …

俗っぽい売られ方してるけれど、内容は意外とまじめ。フリーク・ヴァーミューレン/ヤバい経営学

ヤバいシリーズは、シリーズ化されてるけど、著者は全く違う。 出版社がそういう売り方したくてやってるだけ。 と言う訳でもの凄く俗っぽい低レベルな本に見えるのがこの本の残念なところ。別に超面白いと言うつもりは無いけど、普通。 売られ方の低俗レベル…

出版流通、奥深くて面白い。松平直壽/コードが変える出版流通

出版流通の大革命、ISBNの導入に関する本。 今となってはコード管理されていなかった時代の出版流通ってどうやってたの?? まるで想像がつかない、って感じ。コードが変える出版流通―ISBNのすべて作者: 松平直寿出版社/メーカー: 日本エディタースクール出…

98年の未来予想。結構言った通りになってるのでビックリ。内田和成/デコンストラクション経営革命

先日ダイアモンド・ハーバード・ビジネス・レビューに 「デコンストラクション3.0 先手を打ってバリューチェーンの再編に乗り出せ」は、 内田氏が98年に出した「デコンストラクション経営革命」の延長線、進化版にあたる。既に15年以上前の著作で、新刊は入…

意思決定を突き詰めていくと自分の価値観を問われる。ジョセフ・L・バダラッコ/決定的瞬間の思考法

正しい選択肢と間違った選択肢、つまり正解のある決断は楽。 難しいのは、どちらも正しい、でも一つしか選べない選択。 この本はそういった決定的瞬間をどのように考え、意思決定するのかがテーマ。 意思決定って突き詰めていくと自らの価値観を問われるって…

面白いんだけど共感しきれないのよね、なぜか。 トニー・シェイ/ザッポス伝説

もうずいぶん前に話題になった本ですが、 今さら読んでみました。個人的にはこれ読んで、したり顔で 「カスタマー・サービスが大事、ザッポスよ、ザッポス」みたいに言う人がいて 大変迷惑でした、ということで厄介な本だなぁ、という印象だったのだけど・・…

ユニクロ、柳井さんに最高の教科書と言わしめた本。 ハロルド・ジェニーン/プロフェッショナル・マネジャー

誰?って思うかもしれませんが、アメリカの実業家で 元ITT(International Telephone and Telegraph)の社長兼最高経営責任者。 社長就任後、14年半連続増益という驚異的な実績を残した。そんな傑物が経営とは何かを書いたのがこの本で、 ユニクロの柳井さん…

ラグジュアリーは絶対的な存在、比較級では語られないもの。 J.N.カプフェレ、V.バスティアン/ラグジュアリー戦略

ラグジュアリーのなんたるかをまとめた一冊。 ラグジュアリーってわかっているようでわかっていないもんだとこの本を読んで気づいた。 かなり一般的なマーケティングの理論では説明できない特殊な形。 そして高級品=ラグジュアリーってのもちょっと違う。 …

プラットフォームビジネスを定義し、その類型を整理してくれた画期的に便利な著作。 富士通総研・ 根来龍之/プラットフォームビジネス最前線 26の分野を図解とデータで徹底解剖

プラットフォームビジネスを定義し、その類型を丁寧に整理している本。 ネットビジネスの成功はいかにプラットフォームになるか、にかかっているとも言える。 でも、本書のアンケートによるとプラットフォームという言葉の認知はまだまだらしい。 世の中って…

ファイナンスの教科書でこれ以上の物があるだろうか! ロバート・C・ヒギンズ/ファイナンシャル・マネジメント

アメリカのビジネススクールでファイナンスの教科書として使われている本。 分厚い。でも、これがすこぶる分かりやすく書かれている。 ファイナンスの教科書でこれ以上の本は無いんじゃないか? すべてはこれを丁寧に理解することで事足りると思う。 各章の…

手軽さと上質さはトレードオフ、両方求めると不毛地帯に突っ込む! ジム・コリンズ/トレードオフ

ビジネスを手軽さと上質さの二軸で捉えるフレームワークを提唱した本。 そして、本書のタイトル通り、その2つは互いにトレードオフの関係にある。 上質さと手軽さの両方を追求する、それは聞こえは良いけれど大体中途半端な結果に終わる。 それはついつい目…

M&Aの理論的な整理として読んだけれど、読む人のレベルによってそれぞれ学びがありそう。宮島英昭/日本のM&A

M&Aの理論的な整理として読んだけれど、読む人のレベルによってそれぞれ学びがありそう。宮島英昭/日本のM&Aまったくもって本業とは畑違いなのだけど、 今後やりたいことを考えると最低限の知識は得ておきたいと思って勉強中。前半は論文集めた構成で、初学…

優れた経営者の元で働けることは幸せに思う、大変なことも色々あるだろうけど。 小倉昌男/経営学

今日のヤマトを作り上げた小倉昌男が、 ヤマトの来た道を振り返りながら経営について語る名著。そんなに経営者が書いた本は読んでこなかったけれど、 色々勉強した上で読むと、得られるものも多い気がした。小倉昌男 経営学作者: 小倉昌男出版社/メーカー: …

小売りが本職じゃない人には効率よく知識が得られてとっても便利! 野口智雄/店舗戦略ハンドブック

店舗戦略におけるいろはをまとめた1冊。 業界の人にとっては当たり前なのかもしれないが、 実店舗販売をしていない人にとっては要点がわかりやすくまとめられていて 効率よく知識が得られる。店舗戦略ハンドブック―出店計画から売場戦略まで、売れるお店づく…

一般受けしそうなレベルでうまくまとめた基本の本。野口智雄/マーケティングの基本

たまにテレビに出ていたりもするマーケティングの先生。 本からもなんか商売上手な感じがする。 ちょうど一般受けするようなボリュームとわかりやすさにまとめている感じ。本当に基本中の基本なので、さーっと読んでマーケティングの 色々な概念の概観を得る…